■■エピソード(2) 証明■■
 大規模ネットワークトラブルから 1 週間.サーバ復旧タスクフォースの活躍のおかげでデータサーバにアクセス可能となり,本日未明,顧客データファイルシステムは無事切り離され,第 2 データセンターにおいてデータシステムが仮復旧した.
 しかし,大規模システムダウンの原因はいまだ解明できていない.
 どうやって起きたのか.
 犯人がいるとすれば誰なのか.
 今回のトラブル対応ではシリアルラインの重要性が確認され,データセンターの全マザーホストに複数のシリアルラインを確保することになった.問題となるのはシリアルラインの性能だ.緊急時に備えた通信を確保する上で必要なのは,実際に送信されている電気信号がどれだけ安定して通信条件を満たしているのかを知ることだ.それぞれの通信条件において,これを検証せよとの命令が,サーバ復旧チームに下った.
 各グループは与えられた装置で通信の状況を把握し,それぞれの条件において,どの程度の正確さで信号が送られているのかを観測・記録・検証し,週末までに報告書として提出しなければならない.
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