201 検討材料・参考実験
#課題 ★このノートの解説動画:1030検討材料
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3つの課題をクリアするにはどうすればいいか.
どんなデータをとればレポートになるのか.
そのヒントを考えてみよう.
電気回路の基本
電気回路の基本となる 回路構成と回路特性
(1) RC回路:過渡特性,周波数特性
(2)LC(R)直列回路:過渡特性,周波数特性
(3)LC(R)並列回路:過渡特性,周波数特性
※本実験の回路は外部$ RがないLC回路
← LCRとLCは同じ意味: Lは内部抵抗$ r'を含む
→ 外部$ RがないLC回路でもLCR回路と等価
Hint (1) メインターゲット
この実験はLCR直列共振回路の周波数特性がメインターゲット
∴つまり, LCRの周波数特性実験はMUST
But!:LC直列回路の実験だけでは測定/算出できない値がある!
それは例えば……
Hint(2) 一回路では無理
$ C(キャパシタンス)
◀◀ RC回路の$ \tauから算出(テキストでは$ C_{(a)})
$ Cの公称値は実験条件(既知):
→ より正確な値を実験を通して算出
$ Lが加わると理論も特性も複雑.CRだと単純
▶▶ 実験系と素子の精度を確かめるには,よりシンプルなRC回路の過渡特性が適している
◀◀ プロローグ「条件はシンプルから始める」につながる!
Hint(3)$ f_0, Q_0は複数ある
LC直列回路の過渡特性はメインターゲットではない
←周波数特性とは別に$ f_0(\omega_0), Q_0, Lをget可能
▶▶ 同じはずの複数の値を比較
→ より詳しい考察
※「RC回路の周波数特性」(付録A.4(p.23),A.5(p.24))もある!
← LC回路$ f特と比べれば特性もシンプル!
Hint(4) 無理には無茶を
「$ Q_0を100倍にしろ」:はっきり言って無理難題
→ 当然,正解はない
まずは$ Qを構成する要素をシンプルに考える
But!:ゴールが現状の延長上にないなら:
非常識な発想が必要!
さらに:ぶっ飛んだ発想を無理矢理でも理論や現実に着地させる!
自由な発想と実現力が鍵
発想の自由さ ⇔ 無理矢理現実にもってくる強引さ
← 後々の研究活動に役立つ!
← 社会に出ても役立つ!
どういうことかというと……
環境/時間の制約=現実
一つのレポートには短い時間しか与えられない
一回のビジネスチャンスはその時,その状況でしか生まれない
限られた環境,限られた時間の中でこそ,自由に発想し,それを理論や現実に着地させる能力
=「創造力」
思い切り自由に発想し着地点を見つけて下さい!
★ヒントは回答に非ず
これらのヒントは「こうしなさいという指示」ではない.
→ 選ぶのは自分たち
選んだ結果失敗なら:選ば直せばいい!
以下,参考実験を紹介します.
参考実験(1)RC過渡
210 <参考>RC回路の過渡特性(p.7~)
$ Rと$ Cだけの回路 + 方形波 ⇨ 波形変化を観測
$ RC回路の時定数$ \tau を測定可能
時定数$ \tau ⇨$ Cの推定値$ C_{(a)}をget
参考実験(2)LC直列$ f特
220 <参考>LC直列回路の f 特性(p.11~)
L--C直列 + サイン波::周波数変化 ⇨ 振幅/位相観測
共振周波数$ f_0 + 最大振幅値$ Q_0 を測定
⇨インダクタンス$ L を算出
$ Q_0⇨ 半値全幅$ \Delta fを推定
半値全幅$ \Delta fを測定⇨推定値と比較
$ \Delta f⇨ 別の$ Q_0を算出
参考実験(3)LC直列過渡
230 <参考>LC直列回路の過渡特性(p.31~)
LC直列 + 方形波 ⇨ 共振を観測
LC回路の時定数$ \tau を測定
⇨ インダクタンス$ L を算出
共振周期を観測 ⇨ 共振角速度 $ \omega_0を算出
⇨$ Q_0を算出
☆$ Q_0は同値☆
本実験で求められる$ Q_0は理論的には同値のはず
もし算出した結果が違えば → それをどう考える?
⇨ 考察の対象に!
◆参考値一覧
測定・算出するべき値のオーダー(概数)
答えではない!
利用法:計算結果が参考値と桁違いだったらどこかでミス!
  https://gyazo.com/33e7900480439f6df84761e707ff5153
▶▶ 最後は202 レポート指標
2021/3/18, 2020/5/20