ゼロ年代の臨界点
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概要
明治時代のSF史を批評形式で記した短篇。
おすすめポイント
ありえたかもしれない、もうひとつのゼロ年代。
1902年の女学校でのある出来事から話をはじめるこの作品は、中在家富江・宮前フジ・小平おとらの3人を中軸とする”日本SF第一世代”と、日本SF黎明期に関するエピソードの真贋をはっきりさせる目的で書かれたように読み取れます。架空の歴史を読んでいくと、架空の歴史と現実の歴史とが重なり合ってくる......。もうひとつのゼロ年代を通じて、現実を見つめなおす多重性に富んだ作品です。
さらに、注釈を読み込んでいくと、そこからさらに先の世界が見えてくるのですが......。非常に手の込んだ作品です。
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