なめらかな世界と、その敵
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概要
並行世界を行き来する”乗覚”が存在する世界を描いた作品。青春SFの傑作。 おすすめポイント
視覚的描写を活かした超絶技巧と、類まれなるストーリーテリング。
この作品は、冒頭から超絶技巧をぶっぱなしてきます。次々に視点世界を切り替えていくという視覚的なんだけれども視覚化不能という、小説でしかできないようなとんでもない表現を、卓越した情景描写の能力で完璧に仕上げてしまうのです。その一方で、技巧だけの小説というわけではなく、物語自体も突飛な発想を活かしきった、青春SFの傑作といっていいものです。表現面での超絶技巧と傑出した物語とで、読者を高みへと連れて行ったのちに、読者へと切りかかってくる......。読み終わった後もこのアイデアについて考えることがやめられない、素晴らしいとしか言いようのない作品です。
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