たったひとつの冴えたやりかた
概要
「もっとも男らしいSF作家」と呼ばれた女性作家、ジェイムズ・ティプトリー・ジュニアの代表作。
家出して宇宙へと飛び立っていった女の子に起こったある出来事、そして見つけ出した”たったひとつの冴えたやりかた”。ティプトリーの目は徹底的に冷徹ですが、それゆえに人間の温かさ、力強さが浮かび上がります。
書評にて「この小説を読み終わる前にハンカチがほしくならなかったら、あなたは人間ではない」との名文句を生んだ、SF史に残る名作です。
おすすめポイント
「男らしい」終幕を迎えることの多いティプトリー作品の中では貴重な「前向きな」終幕の作品。(実はこれでもかなり優しいラストなんです)
妥協や甘えなど許さない、ティプトリーの冷徹な視線を楽しむとともに、似たテーマを扱ったトム・ゴドウィン「冷たい方程式」と比較するとふたりの姿勢の違いがよく分かって面白いと思います。 次に読むSF
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