あるいは酒でいっぱいの海
https://gyazo.com/1544b5943f2e980520a9cbee8f4ee487
筒井康隆 作
中公文庫・作品集『あるいは酒でいっぱいの海』収録(絶版)
角川文庫・短篇集『日本以外全部沈没』収録
https://www.kadokawa.co.jp/product/200601000129/
概要
水をエタノールに変えてしまう触媒をうっかり下水に流してしまって海が酒でいっぱいになってしまう。
貴重な化学SFの代表的な作品。
題名の元ネタはアヴラム・デイヴィッドスンの「あるいは牡蛎でいっぱいの海」(現在は改題されて「さもなくば海は牡蛎でいっぱいに」)。
おすすめポイント
出オチ、なのに面白い!
物語は上の概要で書いた部分で終わりです。しかし、筒井康隆の類まれなる筆力によって出オチでネタを知っていても楽しめる作品になっています。科学的にはあり得なくても、それっぽく説明されていて面白ければそれでいいんです。
ラスト1行にご期待ください。
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筒井康隆「蟹甲癬」(元ネタは小林多喜二「蟹工船」)
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違う作者から選ぶ
アヴラム・デイヴィッドスン「さもなくば海は牡蛎でいっぱいに」(旧題:あるいは牡蛎でいっぱいの海)
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