個体性
個体
であること.
単細胞生物
もそれぞれ個体であるが,個体性が特に重大な意味をもつのは
多細胞生物
の段階においてである.また,生物体が
細胞
・
組織
・
器官
のように
階層構造
をとり,かつ各部分間は密接な関係を保って
統合
され個体性を成立させていることを
オルガニゼーション
(
organization
,
体制
,
有機構成
)と呼ぶ.また単細胞あるいは多細胞の生物の群体において,個体性はしばしば問題になる.例えば,コケムシの群体は「
個体性が明瞭
」である(独 individualisiert)が,珪角海綿類の群体は「
個体性が不明瞭
」であるなどと表現される.
岩波 生物学辞典 第5版