芝メモ:「伝樂生成∞」「有樂無苦」って?
芝居に役に立つ言葉,心に刺さる言葉はたくさんあります.
が,劇団√根にとって,「これだけは貫きたい」という言葉を選びました.
【伝樂生成∞】(でんがくせいせいむげん)
だんぷてぃ・ダイが作ったことばです.
伝:伝えるのは自分の存在:知・気・体すべてを使ってエネルギーを伝える
樂:過去も未来もない.今この一瞬を精一杯楽しむのが芝居の真髄
生:板(舞台)の上で「役を生き抜く」
成:板(舞台)の上で「自分ではないナニカに成る」
∞:舞台づくりは無限に広がっている!
【有樂無苦】(らくあればくなし)
これは劇団√根の行動原理でもあるし,だんぷてぃ・ダイの生きる原理でもあります.
「楽しいことを見つけよう.そうしたら,苦しいことは苦しみではなくなる」
って意味です.
人生一度きり,本当に自分が楽しいと思えることを見つけたいですよね.
自分が心から楽しんでいたら周囲の人も楽しくなります.
そして,そういう対象に出会ったら打ち込みましょう.
多くの道は遠く険しく苦しいです.
が,楽しい心を持ち続けることができれば,その苦しい道も「苦しみ」ではなくなります.
このことを表すいい言葉があります.
マラソン指導者の小出義雄さんが,いろんなことを聞くマスコミに対して,ニコッと笑って
「僕,駆けっこ大好きだからね」
この心を忘れなかったからこそ,大勢のアスリートたちを生んだのだろうと思います.
【神は細部に宿る】
これは西洋の古い格言です.
世界的建築家,ミース・ファン・デル・ローエさんがよく口にしたことで有名になり,建築以外の世界にも広がりました.
どれだけよくデザインされ,頑張って作り上げられたものでも,細部までしっかり仕上げないと,全体として美しいものにはならない.
例えば,できたばかりの家を見学した時に,隅っこの方にホコリがあちこちに溜まっていたらどう感じますか?「わ~ここ住みたい」と思いますか?
例えば,パリッとした上等な服を着こなした,いかにも上流という感じの人がニコっと笑ったら歯に海苔が付いていたら?襟の隅が黄ばんでいたら?なんとなく「大丈夫かなこの人?」と思えませんか.
「そろそろもう完成だろう」と思ったときこそ,さらに細部をしっかり見て仕上げして,美しいものをより美しくする,気持ちを持ちたいものです.
以上です.
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2022/5/26