漫画はアートか?言語か? by Neil Cohn
雑まとめ
漫画をアートとして見ると、“独創性”や“写実性”ばかり重視してしまう。だが実際には、漫画には共有された記号と共有された組み立て方があるのだから、language として見たほうが本質に近い art と language の違い
language は、共同体の中で共有される記号や構造に支えられている
art は、個性や新しさ、他者との差異に価値が置かれやすい
Cohn は、漫画研究が art 側に寄りすぎていて、language 的な側面を見落としていると考えている
語彙
language には、その共同体で反復的に使われ、意味が共有される記号がある
漫画も作者ごとに絵は違うが、デフォルメの仕方、感情表現、記号的演出などには共通性がある
つまり、完全に同じ絵が共有されているわけではなくても、部分的・慣習的な「語彙」は存在する
独自性は、語彙そのものよりも、その選び方や組み合わせ方から生まれる
文法
漫画の文法とは、絵柄そのものではなく、コマ同士がどうつながり、どう意味を作るかという構造のこと
どのコマが導入で、どのコマが展開で、どこで焦点を置き、どう読者に流れを読ませるか、そこに共有されたパターンがある
Cohn は、漫画の本質はこの「共有語彙」と「共有文法」にあるので、art というより visual language として研究すべきだと考えている