品詞分解
文を単語ごとに区切って、各単語の品詞や活用を考えること
国語教育、特に高校の古文で使われているように感じる
英語で「品詞分解」「活用確認」に踏み込み、「可能性の限定列挙」を行い、正しく読めるように教えているのが薬袋善郎氏
参考: 『基本文法から学ぶ 英語リーディング教本』 p.70 正解に至る頭の動き
書き出しが痛快
英文読解の参考書は、英文の構造に関しては「答えを言っているだけ」です。
品詞分解と活用確認を分けている
可能性の限定列挙
@Ger81opi46: たとえばing形だったら、なんとなく全部「~している」で済ましてしまう初期段階を過ぎると、やがて文法的に判別しようという気持ちが芽生えてくる。それで、文法書や参考書で、これは進行形、これは動名詞、っていう具合にしばらく判別作業をしていると(実際には自分で判別するのではなくて、解説に書いてあるからわかるんだけど)、ほどなく、純粋な名詞や形容詞になっている場合を除けば、「進行形、動名詞、現在分詞形容詞用法、分詞構文」しか出てこないことに気がつく。
それで「えっ!ほんと?そうなの!?」ってなって、今度は意識的に手当たり次第にいろいろな文法書、参考書を見て「判別がなされている個所」を調べていくと、いくら調べても、この4つ以外には出てこない。それで「実は可能性は限定されているんじゃないか」っていう疑念が生じる。ただ、この段階では、まだヒヤヒヤしている。いつ、自分が知らない、この4つ以外のing形が出るかもしれない。それが、いくら続けても、いつもこの4つのどれかだったら、やがて「可能性は限定されているのでは」という疑念が自然に確信に変わってくる。経路というなら、そういうことじゃないですか?
多くの、英語を正しく読み書きできる人は、たくさんの英語に触れた経験から、なんとなくこのこと(=使い方が限定されていること)を感じ取っている。だから、そういう人が僕の本を読むと「当たり前のことを、ことさらに難しく言っている」とか「何も新しいことは書いてない」とか「それで?」というような反応を示すんだと思う。
ing形の例がとてもリアル
どうやら「限定列挙」は法律用語のようだ。薬袋善郎氏のバックグラウンドが反映されている。
英語学習の序盤で、薬袋氏の参考書以外でも、学習用の英文の構造図を書いて学習し、今でもそれは役立っている
これを根底に、文法(仮定法、比較など)を学んだり、定型表現(構文やコロケーションなど)を覚えたりするとよいと思ってる
parsing とも
parseは「文を構成要素に解剖して文法的に説明する」という意味の動詞です。
『基本文法から学ぶ 英語リーディング教本』 p.280
@Ger81opi46: parseは「文中の語の品詞や文法的関係を説明する(コンパスローズ英和辞典)」ことなのです。つまり、厳密に言うと「文中の語の品詞や文法的関係を考えて、それを言葉(=文法用語)で表すこと」がparsingなのです。
@Ger81opi46: parsingを行うには「品詞の重層構造」と「活用の重層構造」を処理する特別な工夫が必要です。ですから自己流ではなく、指導者、指導書にしたがってやることがとても重要です
国文法でも可能性を限定して考えていた
「語の識別」や「紛らわしい語の識別」などと呼ばれている
母語であっても、意識的に可能性を考慮しないと正しく読めないことがある
例えば、「れる・られる」は「受身・可能・自発・尊敬」という4つの可能性を覚えた
たいてい自発以外はネイティブとして感覚でわかる
自発は「自然と〜」のような語を補って考えて、自発であることを認識していた
案じられる、偲ばれる、……
例
https://www.kokugobunpou.com/語の識別
ない、が、だ、で、な、に、でも、らしい
https://kokugo.j-tatujin.com/misleading-words/
ある、が、そうだ、だ、で、でも、ない、の、ばかり、らしい、れる・られる
https://www.cloudsemi.com/test/mobile/ja/jamagirawasii.html
ない、ある、らしい、だ、で、な
自然言語処理の文脈では、同様のことをコンピュータに処理させることを形態素解析という
Web上で行えるものもある
日本語
日本語品詞分解ツール | konisimple tool
Yahoo!が提供する日本語形態素解析 APIを用いている
Web茶まめ
国立国語研究所が提供している
形態素解析エンジンはMeCabを用いている
英語
English syntax highlighter
英語の文章を、品詞別に色分け(シンタックスハイライト)してくれる
解釈に困ったときに使ったことがあるが、全く役に立たず「やはり使うべきは辞書」と思った記憶がある
自然言語処理の文脈においても、parse, parserという用語が登場する