非線形な世界を読むにあたって
1. 存在論から認識論へ、生き方の手段化
「世界の見方」と「生き方」を手段として捉える
近代思想の「世界がどう在るか?」や「どう生きるべきか?」という根本的な問いと対照的。
近代は「存在」の位置づけが中心にあった
現在はそれが「どう見るか?」「どう生きるか?」へとシフトしており、存在論から認識論への転換と考えられる。
2. 「敵」の存在ではなく「敵の現れ」を問う
Miyabi.iconなめ敵会での発表では、〈敵〉の「存在」そのものより、いかに〈敵〉が「現れるか」という視点に焦点を当てた。
これは、我々の認識がどのように世界を捉えるかという問題
意味論における根本的な課題に通じている。
Miyabi.icon統計的認識論と意味論の関係
3. 多様な見方と生き方の多神教的な世界観
フィルターバブルの裏側
多様な見方が多様な生き方をもたらし、多神教のような多様な価値観が共存する世界
※これは厳密には科学哲学に基づく唯物論的多元主義
複数のユートピアが共存し得る世界観を描いている。
領域国民国家の超克という文脈
4. 宇宙観の変遷と時系列
宇宙観の歴史的な変遷を以下のように整理できる
1. 神話・多神教:超越した人格神の相互作用により世界が成立。
2. 原子論・ギリシア哲学:世界は複雑だが、細かな単位(原子)に分解可能。
3. 中観思想・東洋哲学:世界は複雑な関係性で構成。
4. キリスト教神学:世界は神の秩序のもとにある。
↓
5. 啓蒙主義(デカルト):理性によって複雑な世界を理解可能。
6. 不可知論:世界は複雑すぎて、ありのままには捉え難い。
8. 認識の必要性:どう世界を捉えるかを考える必要性。
どう捉えているのか?
5. 存在の探究とアプローチの違い
共通のテーマとして、「世界や存在をどう捉えるか」がある。これに対するアプローチが異なる
唯物論的探究
「存在を明らかにする」(例:原子論)
理性による探究
デカルト、カントなど理性で存在を解明
内観・唯心論的探究
現象学や仏教(瞑想による現象の解明)
6. 見方による「敵」や「意味」の現れ
世界の見方や認識の仕方によって〈敵〉や他者の見方が発生する。存在は「現れる」ものであると捉える。
例
ソシュールのように「意味は存在する」と考える⇩
「意味は現れる」と捉える現代的パラダイム
記号創発など
7. 生きなくてはいけない
•どのように宇宙を捉えれば生きやすいか
認識論的な観点
信仰や瞑想
薬物の使用による現象への介入
統治技術
本の主題は?
非線形は何か?
現象論
ありのまま捉える
概念分析
自然科学における現象論(げんしょうろん、英語:externalism)とは、
物理学の研究者である大野克嗣は現象論について、
現象論的理解
ある現象を、ディティールを動かしても変化しない安定な部分とそれ以外のディティールに敏感な部分とに腑分けして、前者をはっきりと理解すること2 現象論を追究すること
一連の現象の裏にあるミニマルな(十分に簡単な)数学的構造を探すこと3 観察するスケールより小さなスケールで起きている分からない(または不可知な)ことは、その影響がしばしば(気まぐれではなく)系統的に限定されたところに出てくる性質を持つ。現象論的見方とは、その性質を活用して世界を見る見方4 と説明している。
物理学では原子論や素粒子論と対比され、「現象の表面的記述に終始し、そこから先に行こうとしない」、「ミクロな理論に比べると大雑把でいい加減な副次的理論」というイメージがあり、良いニュアンスを持っていないことがある5。 流れ
カオスの例と経験的特徴づけ
概念分析- モデル化
現象論として記述(この記述と経験則が整合することに注意)
二重振り子https://www.youtube.com/watch?v=o16BE938QC8 カオスとは何か?
熱
複数要素の相互作用
非平衡
複雑性
初期値の微小な差異が時間発展によって拡大し、予測困難?になること
ランダムである
直感が当てになる
Miyabi.icon現象は時間的試練によって物理的妥当性を有している。
因果と相関を同一視する
迷信の核
これが、科学におけるパラダイムと相似する?
経験的かつ論理的な理由
なぜ古典的世界がもっともらしく見えるのか
対象の修正で全体の整合性をとる
パラダイム
不連続性を押し出している
裏返せば連続性があるということ。
連続史観と決定論
概念分析のスタート
決定論的力学系で記述可能だが、運動がランダムにみえる
Miyabi.icon運動方程式で記述できるので初期値が同じなら毎回同じ挙動を示すはずだが、そのようにならないランダム性を示す
ランダムなわけではないのに、そう見える。
初期値が同じにならない