職業としての政治
職業としての政治
政治は臨時の業務や副業、または本業としても行うことができる。副業としての政治とは何かというと、要は生きる糧として行われるのではない政治のことだ。例えば政治団体の幹事などは“副業としての政治”だ。 しかし支配者は次第に、みずからを補佐することを本職とする政治家を必要とするようになった。それが職業政治家だ。職業政治家とは、みずからが支配者になるのではなく、支配者の補佐として働くことを本職とする政治家のことだ。 二種類の職業政治家
同じく政治を職業とするといっても、二つの道がある。政治「のために」(für)生きるか、それとも政治「によって」(von)生きるか、そのどちらかである。この対立は決してあい容れないものではない。むしろ、少なくとも精神的には、いや多くのばあい物質的にも、両方の生き方をするのが普通である。
政治を恒常的な収入源にしようとする者、これが職業としての政治「によって」生きる者であり
そうでない者は政治「のために」ということになる。
国家
国家や政党の指導が政治によってではなく、政治のために生きる人によって行われる場合、政治指導者層の人員補充はどうしても金権政治的になってしまう。、 サマリー
民主主義の分析
社会の至る所で進行する合理化の過程が官僚制化を進展させ、それが政治においては、官僚層の決定的優位をもたらしつつある。こうした状態だと、議会の影響力は減退せざるを得ない デメリット
官僚組織となる危険性がある
メリット
政党間の活発な競争を通して、政治のダイナミズムを回復する可能性がある
しかし、上記のメリットは、カリスマ性を持つ指導者に率いられなくては実現できない
政治家と官僚
政治家に求められる資質
自らの信念に従って断固として行動して自己の行為の結果に責任を持つということ
官僚に求められる資質
党派性を持たずに上位者の命令に誠実に従うこと
ウェーヴァーは官僚が政治の主役になることに、深い危機感を持つ
カリスマ性を欠いた官僚支配を突破するために、必要なのが、指導者の道具となって活動するマシーンとなった強力な政党組織に支えられた指導者民主制だった 官僚制化の行き過ぎた進展を指導者のカリスマ性によって制約する
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