緑の書(読書メモ)
『緑の書』(みどりのしょ、グリーン・ブック、アラビア語: الكتاب الأخضر, 英語: The Green Book)は、リビア(大リビア・アラブ社会主義人民ジャマーヒリーヤ国)の革命指導者・最高指導者であったムアンマル・アル=カッザーフィーが著した書物。初版は1975年。自身の民主主義観および政治哲学を披瀝している。「小さな赤の書」と呼ばれた毛沢東語録、およびその第三世界理論を参考にしている 議会
民主主義とは人民の権力であって、人民の代表が人民に代わって権力を行使することではない
51%に従って、49%は政策を押し付けられることになる
選挙区制
住民を選挙区によって仕切ることで投票者たちと人民的レベルで組織的なつながりを持たないのに全人民の代表とされる 議員
人民に無縁の神聖な権利や免責の特権を議員に対して与えている
大衆の希望を摘み取り民主主義と主権を人民の手から奪うような機関になった 人民の代表というものはあり得ない
という原則を掲げて、上記のようになってしまった議会を[]破壊し、人民革命を進めることは現代の人民の権利
議員は自党の代表であり、人民の代表ではない。
代表とはペテンである
買収や不正操作が票集めに効力を持つ
政党は現代の独裁制である
そもそも心情を同じくする人々によって、自分達の目的して政治目的を達成するために権力を行使する
さまざまな利害を持っている人民の総体を政党のメンバーが一括して支配するのは民主主義的ではない
政党は一つの見解と一つの利害を持つ者たちが人民を一括して支配するのを可能にする独裁的統治機構である
政党は基本的に専制的支配の原則に立脚している
政党メンバーは党員ではない人民を支配するのである
その目的実現のために権力を掌握するのは当然
政党独裁を合理化する理論
いかなる独裁もこれを使う
政党の数が多ければ権力闘争が激化して、権力をめぐる政党間も台無しにすることがある 野党がこういう破壊にあえて出るのは、与党の立場を損ねようとするため
政党間の権力闘争は相手の活動に対する非難や中傷に終始し、その結果、はるかに重要で高次元の社会的利益が損なわれる
利益全てとはいかずとも少なくとも一部分は、統治機構の掌握をかけた権力闘争の犠牲になった結果、社会的利益が切り捨てられ、与党に対する野党の攻撃材料となる 野党が権力を掌握しようとすれば権力の中核を占める統治機構を駆逐しなければならない。
これは与党の業績を傷つけることになる。
野党は社会的に有意義な計画までも与党の統治機構としての無能力を暴露するために否定する
社会の利益や計画が権力闘争の犠牲となる
本来抗争は政治活動を活発化させるにもかかわらず、社会にとっては破壊要因にしかならない
構想を通じて諸政党は、政党の内外で買収と腐敗に耽ることになる
本来、政党は人民を代表するものとして形成された
党員は党指導部によって代表され、指導部は党首によって代表されてしまう
「政党ゲームとは民主主義の見せかけの体裁をこらした欺瞞的な茶番劇で、利己的な目的のために策略と詭計と政治的駆け引きを弄ぶことの上に成り立っている
公然たる独裁としての政党
議会は政党のための議会となり、行政能力はその政党が人民を支配するための権力となる
逆にその政党を支援しない人に対しては厳しく敵対的になる
その結果、政権交代が野党の永遠テーマになる。
近代民主主義の考え方によれば、議会こそが与党の専横を合法的に制約する機能を担うべき
議会の多数派が与党にいる以上、制約能力を掌握しているのは与党で、権力を掌握しているのも同じく 政党は人民を分割して、ある部分だけを代表する。しかし、人民の主権は分割し得ない
政党は人民を代表すると称して統治する。しかし、実は人民の代表というものはあり得ない
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