記号創発スタディノート#2 記号創発システム論は何を問う? ~記号接地問題から「記号創発問題」へ~
記号というのは「誰かにとって何らかの『意味』を表しているもの
記号接地問題の解説
人間の使う記号は、社会的に作られ、日々意味を変えるし、文脈に依存する
パースの記号論(semiotics)においては、記号(symbol)というのは標識や文字といった実体としての「サイン」のことではなく、サイン-対象-解釈項が作り出す「プロセス」
「プロセスとしての記号観」からすれば、記号が記号として成立している時点でそこには「意味」が現れています。コンピュータの「記号」とは違い、そこではハーナッドの記号接地問題が生じる余地がないのです
社会の中で記号がどのように創発しているのかというメカニズムの解明
主体はどのように記号の世界に入っていくのかという〇〇
主体はどう集合的に記号をつくりだし、個として記号のプロセスに参加するようになるのか
これらを記号創発問題としている
サインはそもそも私たち人間が作ったものであり、AIに学習データを提供した私たちを通して世界に接地している
私たちの言語活動がAIにどう作用し、逆にAIが出力する言語によって私たちの言語活動がどう影響を受けるかが本質ではないでしょうか。
これは、生成AI時代における新たな記号創発問題である
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