文化継承情報論2025
#ルーズリーフ
「自分の人生を継承する」ので、量的ではなく質的分析が重要
Third wave of HCI
畑田さん
VR技術が実験室を抜け出して、もう世でみんなが使ってる状態になった。だからフィールドワークが必要
交友関係
VRChatのフレンドリストはただの名刺交換で、お互いのワールドにJoinを繰り返すことで交友関係が形成される
お仕事何なんですか?とかはタブーで、その場に表出されている趣味とかから交友関係が深まっていく
人生経験交換メタバース
子育てVR、統合失調の幻聴・幻視VRとかをやってきたが、特殊な人の体験ではなく個々人の体験をVRにする
人生のターニングポイントに関する語りを、VR体験として互いに「再現」する
Clusterでタグをつけてみんな投稿できる
人生の岐路で - 夢と現実の境界線【完結編】 | メタバースプラットフォーム cluster(クラスター)
マルチに引っかかった人の話
作る過程で気づきがあり、語りなおしができる。ブラック企業に勤めていたことも笑い飛ばせるようになる
鳴海先生
カタログ的に質的研究を紹介する書籍はいろいろ出ている
でも実践に紐づいていないからみんな使えないとなってる
先に人生経験を出して、「これを分析しないといけない」という課題意識から実践的に入っていけたらいいんじゃないかという授業です!
2025/11/18
りんごのおいしさについて
https://gyazo.com/2d029d63533587e9899846325c1a380f
知りたいことが一人称なのか三人称なのかを先に意識しておく必要がある
数値で外から取れるパフォーマンスが大事なのか?本人が感じている経験が大事なのか?
アバタで身体変容が起きる、というとき、外から見られるパフォーマンスと同等もしくはそれ以上に、本人が変容したと感じているかが大事
https://gyazo.com/8bf1199e36abc3614842b03b2fc11f75
質的研究で集める人は、ランダムサンプリングではなく理論的サンプリングが求められる
どういう知識を持ってる人、どういう経験を持ってる人に聞くのか
https://gyazo.com/0f9d5df467c9b7b8a5bb229a80fcec39
量的な研究だと、とにかくいろんな人に適用できることが大事で、ランダムな人を集めてきて……となることが多いが、質的研究だと戦略的にインタビューしにいくことが多い。インタビューの目的と照らし合わせることが必要
質的研究法マッピング
https://gyazo.com/7902e53409fc98ee65410daed1762179
構造的:どのような構造によってそれが成り立っているのか、過程:プロセスを記述する
実存性:目に見えること、理念性:目に見えない裏側の仕組み
ex. 日誌法:ユーザーに介入して・デバイスを使ってもらって、一定期間日記をつけてもらう。
プロセスをちゃんと取れる(過程) & ユーザーが自覚的な挙動が取れる(実存)
ex. 会話分析:インタラクションの中での、挙動・誰が話し始める・沈黙・視線の動きなどを構造化する
ex. GTA (Grounded Theory Aproach):当事者にインタビューを1hくらいだーっと聞いて、どんなパラメータがついてるのかを丁寧に分析し、それらがどういう仕組みで働いているのかオートマトンのような図を作る
とにかく裏側を知りたい、背後の要因を知りたいというもの
https://gyazo.com/3aa2c9b55dda65ff8d79e4c1d008e107
https://gyazo.com/8ab9fcb10b32dd9792798dc9b7d1c4af
この人が有名らしい→ https://www.k-ris.keio.ac.jp/html/100012768_ja.html 。GTAを作った人に師事していた
ex. ライフヒストリー:本人の人生についてめっちゃ聞いていくと、その人がどういう人生を送ってきたのか掘り下げることができる。プロセスかつ、その背景にある考え方などを聞いていく理念的なアプローチ
質的研究と一口に言っても様々なモチベーションがある。そしてそれぞれの手法は、歴史的に or 必要にかられて突発的に開発されたもの。今自分が使っている手法もそうやってできてきたということを意識することが大事。
https://gyazo.com/2e0f9875b01fcf7bf0b78e9c4e3605b0
現象学:主観性に重きを置いていく。だから身体の経験とかととても相性がいい。現実が外側にあってそれを主体が観察しているのではなく、現実を脳内で常に生成していて、それを他者とコミュニケーションしながらお互いにとっての現実を構成していく。
ex. GTA。人の語りから「入院生活」という現象がどう立ち現れているかを調べていく。
深層構造(構造主義、ソシュール):様々な民族、様々な言語などが共通で持っていて、究極的に振る舞いを規定する「構造」があるとする立場。
批判的アプローチ:何か抑圧的なことが起きているときに、自分のレンズから見たときの世界の歪みについてなんとか記述しないといけない、変えないといけないと思ったときに発生する研究
ex. フェミニズム研究、共産主義の研究
「ポスト」がつくxx:激動の時代において、今まで考えていた「幸せ」とかをどんどん考え直す必要が出てくることによる研究
ex. AI時代のXX
https://gyazo.com/e547f34523c330b886ff37b734a82bc2
みんな何かに挫折して、質的研究に流れ着いたらしい
ex. 中谷先生:もともとNTTでマニュアルを作る研究をしてきた。実験室でマニュアルAとBを比べて比較をしていたが、聞いていく中でこれをやっても仕方ないかもと思い、現場に飛び出してLiving Labという取り組みを始めた
ex. 中村寛先生:人類学では優れた理論がいっぱい出てきてるのに世界が変わってないから、もっと実践的なアプローチとしてデザインに目をつけた
やりたい研究できてますか?「何の研究してますか?」と聞かれて、素朴に想像する「こういうこと知れたらいいよね」ということ、ちゃんと知れてますか?
本当はこういうこと知りたいけど、研究としてはとりあえずこれしかできないよね〜ということがよくある。でも本当はそんな我慢しなくていい
→Positionality
いろいろな見る・書くが存在する。
透明になりたいと思っても、実際そんなわけない。エスノグラフィの中で、昔は透明な私が仮定されていたが、どんどん、一人の質量を持った人間として現場に入っていくアプローチが増えてきた。
あえて研究者のフィールドでの失敗・弱さなどを語ることで、それをレンズにできる。
https://gyazo.com/d8e0325b303e1940424b2f18fc5135df
https://gyazo.com/62c371b9eed5117ffeddf4e7e1de40e4
https://gyazo.com/c389de0899d35b0e3b8ffd746266bdff
2025/12/02
田中由浩先生
感覚の基底:視覚なら錐体・桿体、触覚ではメルケル細胞・パチニ小体・マイスナー小体など
凹凸知覚の特徴
1. せん断力:小さな凸では、縦の振動と横の振動を区別できない。MacBookのトラックパッドなど(横ずれなのに縦ずれに感じる)
櫛をなぞるデモ
2. 接触面の傾き:大きな凸になると、接触面における傾きを活用するようになる。
3. Fishbone Tactile:へこみが存在してなくても、振動を感じるとへこみに感じる
https://illusion-forum.ilab.ntt.co.jp/haptics-fishbone/index.html
凹凸の相手の大きさが変わると、何を使って凹凸を知覚するかの戦略が変わる
触覚のデザイン
重さ知覚:Size-weight illusion
ベルベットハンド
いろんな企業と触覚デザインをやっている。
ソフトフィールグレイン
触覚はデジタル?
連続的ではない。でこぼこ、ざらざら、つるつる、しっとり、すべすべなどいろいろな表現があってしまう。
触覚の個人差:粗さ知覚の戦略
粗い群となめらかな群に分けて実験
力の分散:粗い群<なめらかな群になっている
速度の大きさ:識別<弁別
目的に応じて体の使い方を変えている
人によって押し付け力が違う
力加減が小さい人は、摩擦係数が小さかったり大きかったりする。一方力加減が大きい人は摩擦係数が大きい
摩擦係数:指の硬さに関係している。指が硬い人は押し付けが強い
実は触覚にいろいろな要素が関係している。スポーツ選手は試合の前には爪を切らない
触覚と技能伝承
振動で触覚を伝える(Feel techのような感じ)
リハビリへの活用
運動(積み木を積み上げる)のリハビリ、実は触覚の感覚側を改善することで改善することがある
感覚フィードバックを良くすることで、感覚運動ループがうまく回るように
指先の触覚を、肩に返したりこめかみに返したりしても、感覚運動ループの改善には効果がある
医療への活用
お医者さんが内視鏡手術をするときに、内視鏡からの感覚を手に返す(空気圧デバイス)