『積ん読の本』
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本を読むよりも買うスピードが上回ったまさにその瞬間から「積ん読」は始まる。部屋の片隅に、1冊、また1冊と積み上げられる「積ん読」の山を見て、人は焦り、罪の意識を覚え、自嘲するのだ。
そもそも「積ん読」とはなにか。その言葉の歴史は意外にも古く、明治時代にまで遡る。100年以上に渡って受け継がれてきた日本の読書家たちの「伝統芸」は、今や「TSUNDOKU」として世界の共通語ともなった。
そんな「積ん読」の本質に迫るべく、ブックレビュアーの石井千湖が、斯界の本読み12人の「積ん読」事情を探るインタビュー取材を敢行。ある者は「積ん読」こそが出版界を救うものだと熱く語り、またある者は「積ん読」にこそ書物の真の価値があるのだと断言する。
写真に収められた圧巻の「積ん読」の山と、「積ん読」を語るその言葉を一読いただき、読書家諸氏におかれては、ほっとするなり、笑うなり、共感するなり、感心するなり、呆れるなりしていただきたい。
飯間浩明(辞書編纂者)
池澤春菜(作家、声優)
小川公代(英文学者)
小川哲(作家)
角田光代(作家)
柴崎友香(作家)
しまおまほ(マンガ家、イラストレーター)
管啓次郎(翻訳家、詩人)
辻山良雄(Title店主)
マライ・メントライン(ドイツ人)
柳下毅一郎(特殊翻訳家、映画評論家)
山本貴光(文筆家、ゲーム作家)
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