顔が生み出す倫理
手売りが当たり前だった人は、
行為
の先に必ず人がいることを忘れないだろうし、何かを買ってもらうのがすごく難しくて、だからこそ嬉しいものだ、ということも外さないだろう。
でもってそういう感覚の総体として、「最低限これはやっちゃいけないことだな」という、
倫理観
というとちょっと言葉が強いが、そういう(外れてはいけない)道みたいな感覚が生まれてくるのではないか。
『無責任の新体系 ──きみはウーティスと言わねばならない』
を読みながら考えたことを絡めると、
顔
のないところ(データの世界)では、自発的な
倫理観
というのは立ち上がってこない、と言えるかもしれない。だからこそ、
ルール
の記述が必要となる。