相対化と虚無
あるものの価値は、所詮見方によって変わる、という考え方をしていると、最終的に「自分自身がそう考えている」ことすらも相対化されてしまい、価値の土台となるものが失われてしまう
虚無主義
実際には、まずニヒリズムに陥り、それが極まると虚無主義に至る
絶対的な価値を何者にも見出せなくなる
その状態で、日常生活を送るのはひどく厳しい
神という絶対的な存在は、人間をその状態に至らせないためのセーフティーネットだと位置づけられる
理性を持った人間が、虚無主義に対抗するために見出した装置
リンゴ(知恵の実)を食べたから楽園を追い出されたのではない
リンゴを食べたから、楽園を追い出されたという虚構を作れたのだ
「自分のやるべきことは、はたしてこんなことだろうか」という疑問は毒のようなものだ。微量ならば役にも立つが、大量すぎれば虚無に飲み込まれる。
理性は虚無へと通じ、欲望は地獄へと通じる