混沌から、始めよ
脳の中はたいへんです。まったく整理されておらず、実に混沌としています。 いや、その表現は話が逆なのでしょう。混沌状態こそがデフォルトであり、それに何らかの加工(変移)を加えて、扱いやすく細工したものを「整理された」状態と呼んでいるに過ぎない、ということです。 つまり、混沌は克服すべきマイナスの状態と言うよりは、物事のスタート地点と言えます。
そのような視点に立つならば、世界から混沌を消し去ることは決して良いこととは言えないでしょう。整理する必要が無くなるかわりに、新しいものが何一つ生まれない状況がやってくるかもしれません。
「混沌から、始めよ」
『アイデアのつくり方』で、一通りインプットをして、情報が手に負えなくなる状態を作るのも、混沌をもたらしていると捉えられる。