平均以上効果
ある特性や能力において、一般平均以上であると自己評価する傾向のことを平均以上効果と言います。こうした思考の傾向は、自分自身を好ましく考える自己奉仕バイアス(self-serving bias)の一種とみなすことができます。 また、平均以上効果とは逆に、平均以下効果と呼ばれる現象もあります。例えば、普段なら難なくこなせるような得意なことが、いったん苦境に陥ると、自分はできないが、他の人はこなせるような気がして、自分の能力を過小に評価することが知られています。
これらの現象には係留・調整ヒューリスティクが関与することが指摘されています。人は、まず自分の評価を基準点(係留=アンカー)として、その基準点を参考に、周囲の平均に対して評価(調整)を行うということです。
大学生の社会的比較判断課題における平均以上効果と平均以下効果