小説を書きたければたくさん本を読みなさいというアドバイス
「小説を書きたければたくさん本を読みなさいというアドバイス」は少し不自然な気がする。 だいたいは、小説(物語)が好きで、たくさん読む人が、自分でも小説を書くようになる。もし、アドバイスを必要とするなら、その人は小説(物語)があまり好きでないわけで、そういう人が小説家としてやっていけるかというと、なかなか厳しいのではないか。
だから森博嗣先生は、むしろ「読むな」と言われる。小説を書きたい人は、小説を読むのが好きなので、そういう言い方をしないと、なかなか書こうとしないからだろう。 その意味で、「勉強のために」小説を読む、というのはちょっと違う気がする。もちろん、たまにはそういう読み方もあるだろうけど、そういうアドバイスをもらわなければ読まない人なら、そもそも別の道に進んだ方がいい気がする。
ぎりぎり「小説を読むことは好きだけども、小説家になりたいから読むことを一切辞めて、ただひたすらに原稿を書いています」という人がいた場合にのみ、「いやいや、読むことも大切ですよ。もっと読みましょう」とアドバイスするのは適切な気はする。