エピジェネティックス
エピジェネティクス(英語: epigenetics)とは、一般的には「DNA塩基配列の変化を伴わない細胞分裂後も継承される遺伝子発現あるいは細胞表現型の変化を研究する学問領域」である
うむ、よくわからん。
私たちの体は皮膚、胃、肝臓など様々な組織から出来ており、これらは別々の細胞で構成されている。どの細胞も基本的には同じ遺伝情報を持っているのに、別々の細胞になれるのは、使う遺伝子と使わない遺伝子に目印をつけているからである。エピジェネティクスとは、これらの目印を解明する学問である。皮膚から胃ができないことに象徴されるように、エピジェネティックな目印の特徴は、一旦つくと、容易にははずれないということである。 結果は驚くべきものだった。飢饉のさなかに生まれた子どもたちは低体重で生まれたにもかかわらず、成人後は高い確率で肥満となり、糖尿病、高血圧、心血管疾患、微量アルブミン尿症などの病気を発症していたのだ。さらに同じ健康上の問題は、孫の世代にも認められたのである。
生物学では長らく、DNAの中にある膨大な遺伝子は、生涯を通じて変わることがないと考えられていた。ところが近年の研究では、環境的な変化が遺伝子のスイッチを「オン」にしたり「オフ」にしたりし、特定の遺伝子が発現するかどうかを左右している事実が明らかになってきた[日本語版記事]。
さらに驚くことは、さまざまな環境から後天的に変化した遺伝子のスイッチが、親から次世代へと遺伝するかのような事象が数多く報告されるようになってきたことだ。そこで、ドイツのマックスプランク免疫生物学エピジェネティクス研究所のグループが、このメカニズムの解明に乗り出した。