『フルトラッキング・プリンセサイザ』
https://m.media-amazon.com/images/I/71iO0QZ7MGL._SY425_.jpg https://www.amazon.co.jp/%E3%83%95%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%BB%E3%83%97%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%BB%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%B6-%E6%B1%A0%E8%B0%B7%E5%92%8C%E6%B5%A9/dp/486385627X
第5回ことばと新人賞受賞作!!
VRにAI、最新のテクノロジーを題材としながら、読後には人肌のような温みが残る。
読者はきっと、作中人物たちに対して抱く自分の優しさに驚くだろう。それは視点やナラティブがつくり出す仮想現実的な効果であり、それこそが作者が小説に持ち込んだテクノロジーなのだ。
――滝口悠生
情報と身体、科学と物語がますます複雑に交差し、いま「感覚の大気」が変動している。行方がわからないその変動を、この小説家は、現時点で生け捕りにしているかのようだ。
――千葉雅也
映像や3DCGを扱う制作プロダクションに勤めるうつヰの一日は長い。今夜バスタオルで体を拭くのを忘れないようメモするアプリケーションには何が最適か。部長の言うユーキューは「有給」なのか「有休」なのか?仕事を終えると「プリンセサイザ」にログインする。京王線沿線の各駅に配置された王女たちと、仮想空間システムを渡り歩けるソーシャルVRの中で交流するのだ。選考会で激賞された第5回ことばと新人賞受賞作「フルトラッキング・プリンセサイザ」ほか、一年後をつづった「メンブレン・プロンプタ」、うつヰの学生時代を描いた「チェンジインボイス」を収録。