『アメコミヒーローの倫理学』
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DC、マーベルのスーパーヒーロー10人の中で、現代社会で最も望ましい徳性のモデルになるのは誰かを検証する知的エンターテインメント! !
<登場する10人のスーパーヒーロー>
ハルク、ウルヴァリン、グリーン・ランタン、アイアンマン、
バットマン、スパイダーマン、キャプテン・アメリカ、
ミスター・ファンタスティック、ソー、スーパーマン
<目次>
序論 スーパーヒーローたちの対決
・どのスーパーヒーローがベストなのか?
・称賛すべき者を探す
・人間であって、神々ではない
・メタファーであって、メシアではない
・あなたは誰を支持する?
第一章 最善の野獣性 ハルクVSウルヴァリン
・私たちは人間ではないのか?
・「D」ANGER 危険/怒り
・最善は、彼の為すことの内にある
・捕食者? 獲物? あるいはその両方?
・自然(NATURE)VS育成(NURTURE) あるいは、科学はいかにしてダメになるか
・乱暴な荒くれ者たち
・孤独(SOLITUDE)VS 配慮(SOLICITUDE)
・あくまで戦い抜く
第二章 想像力のかがり火 グリーン・ランタンVSアイアンマン
・あなたが望むなら、それは夢ではない
・グリーン・ランタン:彼は次に何を考えるか?
・缶の中の、億万長者でプレイボーイな博愛主義者
・他者と上手くやっていくこと
・何があなたに正しさを与えるのか?
・人間性のしがらみをすり抜けて
・ガーディアンズの指導原理
・苦しみの終焉?
・前述のどれにも該当しないもの
第三章 責任と都市 バットマンVSスパイダーマン
・コウモリ目、クモ類、ヒト科 ―なんとまぁ!
・親愛なる隣人、スパイダーマン
・ダークナイト
・(クモ―)人間であれ
・暗黒のメシアの台頭
・鏡のなかの男たち
・天使と悪魔
第四章 実践の理想 キャプテン・アメリカVSミスター・ファンタスティック
・机上主義と現場主義
・スーパーシティズン、スーパーソルジャー
・部屋の中の最も賢い人物
・政治的、だが党派的ではない
・超越的な諸真理
・コミュニティーに役立つための最善の方法?
・達成能力によって加減される称賛
第五章 ロングボックスの神々 ソーVSスーパーマン
・クリプトンの最後の息子、アスガルドの最初の息子
・雷神
・ヒーローの中のヒーロー
・スーパーマンは善良過ぎるのか
・偉大なパワーVS個人の責任
・ソー、中流階級の神
・みよ、報いとなるであろう
結論 勝者同士の対決
・ヒーロー的な衝動
・何を正すべきか?
・冠すべき勝者
【著】トラヴィス・スミス Travis Smith
ハーバード大学で博士号を取得。コンコルディア大学(カナダ)の政治学の准教授。専門は初期近代哲学。本作が第一作。
【監訳/翻訳】堀内進之介
博士(社会学)。首都大学東京客員研究員、現代位相研究所首席研究員、朝日カルチャーセンター新宿講師ほか。単著に『人工知能時代を〈善く生きる〉技術』(集英社新書、2018年)『感情で釣られる人々』(集英社新書、2016年)『知と情意の政治学』(教育評論社、2016年)。共著に、『人生を危険にさらせ! 』(須藤凜々花)(幻冬舎、2016年)などがある。
【翻訳】塚越健司
2009年一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了、2014年同博士課程単位取得退学。拓殖大学、学習院大学非常勤講師。TBSラジオ『荒川強啓 デイ・キャッチ!』火曜レギュラー、『文化系トークラジオLife』準レギュラー。NHK Eテレ『世界へ発信!SNS英語術』解説者。単著に『ニュースで読み解くネット社会の歩き方(出版芸術社、2019年)などがある。