外胚葉産業論
人間のこれまで経てきた時代区分を,内胚葉産業時代と中胚葉産業時代と外胚葉産業時代という3区分で説明するのである。
つまり農業の時代を内胚葉産業時代と名づけ,工業の時代を中胚葉産業時代,情報の時代を外胚葉産業の時代として説明するのである。
その最もユニークな観点は、人類の産業史を動物発生学的概念によって、内胚葉産業(農業の時代)・中胚葉産業(工業の時代)・外胚葉産業(精神産業の時代)と捉えたことである。外胚葉器官の代表は脳神経系・感覚諸器官である。将来、これら脳神経系・感覚器官の充足と拡充を図る産業が大きな比重を占めると読んだ。いま現代において、その実証例はいちいち挙げるまでもなかろう。また、価格決定要因としての「お布施」の理論も読んでいて楽しい。
梅棹忠夫氏は、農業の時代、工業の時代、精神産業の時代、からなる「産業の三段階」仮説を提示する。