マルセル・ジュアンドーの断片整理
その点に関しても、プロセスには切れ目がありません。明確に、ある書物を書こうと思って机に向かうことは決してありません。しかし、私が覚え書に手をつけない日は一日としてないのです。事実、あちらこちらで次々に拾い集めたこれらの断片は、いったん仕分けた上で、ある形を与えなければなりません。昔は、使えそうなものをばらばらの紙に書き写し、それをファイルに仕分けるだけで満足していました。今はそれよりはるかに巧妙な方法をもっています。店で≪オモリング≫と呼ばれているあの大きいノート、一枚一枚に穴があいていて、頁を自由に差し換えられるノートを使うのです。あれなら、テクスト自体には手をふれずに、絶えず覚え書を付け加えたり、引き抜いたり、順序を変えたりすることができます。
『作家の仕事部屋 (中公文庫 ラ 3-1)』のマルセル・ジュアンドーインタビューより。
≪オモリング≫はおそらく現代のバインダーノート(ルーズリーフ)だろう。
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