「こどもたちが自分の道を歩み、夢を叶えるために」星合之代奨学基金
私の大切な住まいてさんのひとり、星合之代(ほしあいゆきよ)さんの「こどもたちが自分の好きな道を歩んで、夢を叶えるための一端を担いたい」という強いご意思から創設された、星合之代奨学基金。たくさんの学生さんたちがこの奨学基金により、自分の道を歩み夢を叶えるために、勉学に邁進しているそうです。
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眉(まゆ)のようになだらかな形をした優美な山、徳島市のシンボルと親しまれている眉山(びざん)から見下ろす徳島市の町並み。今回の小さな旅の目的は、私に人生の意味を教えてくれた師匠のお墓参りです( 2019.12.11)
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徳島県内の児童施等の児童が高校卒業後に大学などへ進学する場合、学費や勉学などに要する生活資金に対して給付型奨学金の助成を行うことにより、こどもたちの夢の実現及び社会的自立への支援、並びに本県の児童福祉向上に向けて活用される制度です。
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私が星合さんのお住まいを、初めて訪ねたのは 2001年でした。天寿を全うしたお母様を看取り、自身も80才を迎え、「終の棲家を」と、バリアフリーリフォームを依頼されたのが始まりでした。その後、介護付き高齢者マンションに入所した時も、個室と水回りを自宅同様にリフォームするなど、星合さんとのお付き合いは永く続くことになりました。
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高齢者マンションというよりはリゾートホテルのような、星合さんの部屋を訪ねる時は、仕事というよりも、頭の上らない叔母を訪ねるような気持ちでした。星合さんから「今はどんな家を造っているのか」と、いつも尋ねられ、私は進行中の現場の話をさせてもらいました。星合さんはいわば、私のバリアフリーのご意見番でした。
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星合さんとの雑談の中で、時折、故郷の徳島の話が出ることがありました。ロープウェイで眉山に昇れば、徳島市の町並みから遠く紀伊半島まで美しい景色を眺めに、「徳島に一度いらっしゃい」と。また、その眉山の山麓にある寺が菩提寺なのだとも、聞いたことがありました。
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そんな星合さんの訃報を聞いたのは、2014年6月でした。その頃、私はとても多忙で、星合さんの所へなかなか訪問できずにいて、そのことをとても悔やみました。東京の斎場で、ご住職様と高齢者マンションのスタッフと私とで、お見送りしたのでした。私は心の中で「必ず徳島に行きますから」とつぶやきながら、お見送りしたのでした。
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2019年12月8日、この日は微笑むような晴天でした。お墓参りをし、梵鐘(ぼんしょう)をひとつきした後、阿波おどり会館と眉山山頂とを結ぶロープウェイで、標高 290mの眉山に登りました。5年半を経て、ようやくその約束を果たせたのでした。
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星合之代奨学基金も今年で 5年目を迎え、25人の学生さんたちが、自分の道を歩み夢を叶えるために、勉学に邁進しているそうです。来年 6月に、そんな学生さんたちにお会いする機会を頂き、今から楽しみです。
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私の仕事、というより私の人生の意味である「住まいづくり」を学ぶために、星合さんからその機会頂いたという点では、私も学生さんたちと同じです。そして私は先輩として、だれかの夢を叶えるための一端を担うことも、実践していかなくてはならないと、この展望台でひとり、改めて誓うのでした。
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