未来をつくる言葉
未来をつくる言葉―わかりあえなさをつなぐために―(新潮文庫)
ドミニク・チェン
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新しいのに懐かしくて、心地よくて、なぜだか泣ける。分断ではなく共話を。
哲学、デザイン、アート、情報学と、自由に越境してきた気鋭の研究者が、娘の出産に立ち会った。
そのとき自分の死が「予祝」された気がした。この感覚は一体何なのか。
その瞬間、豊かな思索が広がっていく。
わたしたちは生まれ落ちたあと、世界とどのように関係をむすぶのだろう――。
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「ひとりひとりの多様性を認めていくと、みんなの一体感が失われていくのでは」と悩んでいた高校生がいた。会う人会う人に訊ね、辿り着いたフルートの先生から答えを得る。「オーケストラを見てごらん。ひとりひとりの演奏者が自分の演奏を追求する。その先にこそ、オーケストラの一体感があるんだよ」
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「あなたに話がある。俺と会う時間を作れ」「あなたはひとの話を聞かない」「あなたのやりたいことに興味はない」アマチュア無線って何ですか。「憎しみあうことを困難にし、楽しくなることを容易にする通信」だと思っていたが違うのか。
そんな言葉を処理できない時に手にする一冊。ドミニク・チェン「未来をつくる言葉」
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わかりあえなさを互いに受け止めて、なお共にあることを受け入れる技法が、コミュニケーションなのだ。向かい合い議論をする時間があるなら、お互いが望む未来にいち早く到達するために、できることから実行すればいい。どの無線家もアマチュア無線が、いつまでも継続してほしいと願っているのだから。
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アマチュア無線は世界と交信できるとか、電子工学に詳しくなれるとか、災害時に役立つとかではない。人と人との余白を埋めていくのでなく、高周波のようにその余白を超越できることだ。この令和の時代だからこそのコミュニケーション、アマチュア無線ならできるはず、私はそこを目指したい。
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