充分に昇った太陽なら、グリーンフラッシュ現象で青い光も見えるはず
「グリーンフラッシュ現象を確認しよう!」と、友人に誘われ新宿高層ビル街に出かけた。地平線上で太陽が緑色に見えるグリーンフラッシュ現象を、充分に昇った太陽ならば「高い所にスリットを設置すれば、緑だけではなく青い光も見えるはず」だと。無線より自然のルールが面白かった2009年の夏だった。
グリーンフラッシュ(英:green flash)は、太陽が完全に沈む直前、または昇った直後に、緑色の光が一瞬輝いたようにまたたいたり、太陽の上の弧が赤色でなく緑色に見えたりする、稀な現象。緑閃光(りょくせんこう)ともいわれる。
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高い所でスリットに利用できる環境は、私たちの街にはなく新宿まで出向いた。高層ビル屋上のへりを「スリット」として活用するため、その影に合わせて歩道上の私たちが時間と共に移動する。自作のピンホールレンズを取り付けたデジタル一眼レフカメラを向けた(通常のレンズは太陽に向けないこと)。
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焦点距離250mm相当のピンホールレンズで、300m先のスリット光の回析画像。円の一番内側に現れた青系統リングに、「予想通り!」と友人は誇らしげだった。この実験から10数年後に無線を再開した。筑波山山頂付近の山岳回折伝搬も、これと同様の境界面でのスリット効果、ナイフエッジ効果なのだろう。
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