対の概念
教員養成課程における「対」の関係にある概念にもとづいた絵画実技に関する授業実践について
抽象絵画における対の例
フランク・ステラ( Frank Stella)の〈ブラック・ペインティング〉シリーズ
フランク・ステラ - Wikipedia
一見、黒色の帯とその間にあるごく細い隙間との関係により、黒い背景に明るい線が描かれているように見えるが、実際は地塗りの施されていない素地のキャンバス地に黒色の帯が同じ幅の刷毛によって規則的に並行して引かれており、黒色の帯の間にある細い隙間は筆などにより引かれた線ではなく、塗り残された部分である。観る者は画面全体に面積の割合の大きい黒色を「地」として、その上に細い線が引かれているという認識が生まれやすくなる。だが、しばらく画面を凝視した時、細い線は「塗り残し」であることに気づき、その瞬間に「塗り残し」は「塗られた部分」の黒い部分である「図」を支える下層の「地」との認識により「塗られた部分」の黒い部分が「図」であると捉え直す。いわば認識の逆転現象が起きる。
https://scrapbox.io/files/69a3af03f1c53c17321c1af3.png
Minimalism and Meaning-Making: The Self-Referentialism of Frank Stella’s Black Paintings | by Erin Havens | Medium
課題のテーマ
①瞬間 / 永遠、②静 / 動、③緊張 / 弛緩、④意識 / 無意識、⑤求心 / 遠心、⑥創 / 写、⑦表 / 裏、⑧全体 / 部分、⑨内 / 外、⑩拡大 / 縮小
①~⑤については主に感覚的な概念、⑥~⑩は視覚的な概念
「組み合わせの概念は対極にあるというよりも捉え方によっては非常に近い、あるいは重なっている部分もあるのではないか。または、片方の概念がもう一方の概念として解釈もできるのではないか、など、作者自らの着眼点をもとにそれらの関係性を問うような表現を目指すこと。」
冒頭の図と地=対の一種
鉛筆デッサンでも図と地が出てくる
図=対象の形状(形のありさま)
地=対象の外側(背景)の形状
図と地の両方=全体が成り立っていることを意識する
近視眼的な見かた(ここでは、図と地のどちらか一方だけ)を避けるため