やかんの論理
ジグムント・フロイトは次のジョークでもって夢の奇妙な論理を取り上げた。
1.私は絶対にあなたからやかんを借りなかった。
2.私があなたにやかんを返したときには壊れてなかった。
3.私があなたからやかんを借りたときに、やかんは既に壊れていた。
スラヴォイ・ジジェクは彼の著書Violenceに、上記の「矛盾した主張の列挙は、否定しようとすることの否認によって、私は壊れたあなたのやかんを返した、ということを浮き彫りにする」と書いている。
もっとありふれた例はこうだ。宿題をしなかった子どもの言い訳の典型的なリストだ。
1.私は宿題をなくした。
2.私の犬が宿題を食べた。
3.私は宿題が課されたとは知らなかった。