『イン・ザ・メガチャーチ』
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読み進めるたびに息苦しくなる。そこから逃れたくて読み進めるけど全然楽にしてくれない。あっという間に読み終えた。
推し活、MBTI、中年男性の孤独、陰謀論、マーケティングと出てくるものは現代的。登場人物たちを冷ややかな目で見ていたら、いつの間にかその人物たちと自分は変わらないんじゃないかと思えてくる。誰が誰だかわからなくなる。私はあの子で、あの子は私だ。
視野を広げるという言葉が持つ視野の狭さ。視野は広げすぎると動けない。では視野を狭めて動いたものはどうなるのか。信じるものは救われているのか。
1人だけ味噌が溶けない味噌玉。騒音を抗議する隣人の壁を叩く音。使い切らせる、余らせたくない。
p120
何かを学んで視野が拡がった後はいつだって、視野が拡がったという満足感を味わいながら、拡がってしまった視野を元に戻す作業が必要になる。
p173
推し活は令和的ではなく昭和的
p191
あのテの診断を信じすぎる風潮は疑問ですが、結果を真に受けて自分はこうなんだって自家中毒に陥っている人もそれなりにいるようなので、マーケティングのうえでは一つの有効な指標になりうると思います。それにしてもああいうものに人が群がる様子を見ていると、何でも選べる時代になったからこそ自分では何も選べず、結局流行に振り回されやすくなるという皮肉を感じますね