『「みんな違ってみんないい」のか? ――相対主義と普遍主義の問題 (ちくまプリマー新書)』
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ISBN:4480684301
世の中には、両立しない意見の中からどうにかして一つに決めなければならないことがある。
どうすれば「より正しい正しさ」を作りあげていくことができるのか
「正しさは人それぞれ」といって他人との関係を切り捨てるのでもなく、
「真実は一つ」といって自分と異なる考えを否定するのでもなく――
考え方の異なる者同士がともに生きていくために、
「正しさ」とは何か、それはどのようにして作られていくものかを、
さまざまな学問のこれまでの議論を概観したうえで考える。
多くの人は、「人それぞれ」の相対主義か「真実は一つ」の普遍主義かという二者択一に陥りがちですが、
相対主義も普遍主義も相手のことをよく理解しようとしない点では似たようなものです。
私たちは相対主義と普遍主義の間の道を、どちらかに落っこちないように気をつけながら進まなくてはなりません。
(「はじめに」より)
4章立て
1. 人それぞれ論はどこから来たのか
2. 人それぞれというほど人は違っていない
3. 「道徳的な正しさ」を人それぞれで勝手に決めてはならない
4. 「正しい事実」を人それぞれで勝手に決めてはならない
西洋文明=普遍性を偏重する特殊な文明