なぜExcel方眼紙で文書作成してしまうのか
MS Excel方眼紙を使うとセルの結合が多発してコピペができなかったりする問題がおきる。そもそもExcelは表計算ソフトであって文書作成ソフトではない。文書作成なら MS Word を使え。
そういう意見は多いしそれぞれある意味では正しい。しかしそう叫ぶばかりでは問題は解決しないだろう。
Excelで文書作成したくなるのは、それがグリッドレイアウトを駆使した文書作成をまがりなりにもサポートするからであり、Wordはそうではないからだ。
現状ではグリッドレイアウトを駆使した文書を作りたくなったとき、そしてそれはまれによくあるのだが、Word でなんとか頑張るかガチの組版ソフトを持ち出すくらいであれば、Excelを使うのが一番手軽で効率も良いのだ。
Wordをはじめとした多くのメジャーな文書作成ソフトはワープロソフトであり、それは古き良きタイプライターの延長線上にある。典型的な場合A4くらいの縦長の紙がまずありそれを上から一行ずつ埋めていき次のページに移っていく。スクロールするのは上下方向だけだ。スクロール=巻物の延長線上でもあるのかもしれない。そういった使い方に最適化されている。
紙に印刷する場合はそれでよくても、近年ますます横長になりつつあるディスプレイとの相性は悪い。あなたがもし今PCのディスプレイでこの駄文を読んでいるのであれば、おそらく左側と右側には大きく余白が空いていることだろう。プログのような純粋な読み物であればそれは問題にはならない。しかし仕様書のような一覧性が重視される機能的文書であればそれは大問題だ。
紙に印刷することを前提とするのではない、グリッドレイアウトを使ってテキストを編集できるような何かを作ってみてこの仮説を検証したいとおもう。
(Excelがまさに方眼紙になりセル結合が多発してしまう理由として、Excelのグリッドがネストを提供していないというのがあると思う。セルの結合とグリッドのネストはほぼ裏表の関係にある。これについてはまた別の場所で書きたい。)