ポリポリタン移民政策 (感想メモ)
※なんか思ったこと。本書425P目を読んだときに思い浮かんだことです。感想oshikawa11ne.icon※
1. ポリポリタン (なんか語感がすごい良い)
Polypolitan. この概念は下記のリンク参照
Polypolitan
/nishio/ポリポリタニズム
2. 素人の浅はかな解釈
ポリポリタンは雑に言えば「圧倒的全グループ平等交錯」?
Polypolitanの冒頭にある「多くのグループが交錯しながらも、そのどれもが他のグループよりはるかに支配的にならないことである。」から来る。
もし現実的にポリポリタン移民政策を国内で実行に移すなら?
多分、政府機関、政府関連機関、市民社会団体が何かしらの点/面で互いに『平等な立場』になる共通点が必要?
あらゆる点/面で平等が理想かもしれないけど、現状を考えると無理っぽそうに思える。
↑そもそもPluralityに必要な差異が存在しなくなるので不都合になるのでは? Pluralityは個人や集団が持つそれぞれの独自性/独創性 (差異) を協奏のように交流させることで新たな価値観や考え方を生み出す。
協奏: 例えば、クラシックとかバンドの演奏みたいな。協奏曲 (コンチェロ) とか。とにかく違った楽器や似た楽器やらで同じ曲でも様々な演奏の表現を奏でる感じ。
だから妥協点として「1点/面だけ三者が平等な立場になる共通点を作る」
でもこれ薄皮一枚で繋がってるような三者の平等な立場のように思えるので、なんかちょっと怖い。
3. 具体的にポリポリタンを移民政策で実行に移すと、何を不思議に思ってしまうのだろう?
1. カナダや台湾が施行している慣行ってどんなもの?
2. その慣行ってどこで読めたり中身を知ったりすることができるんだろう?
3. 日本の風土に合うよう、どうそれらをカスタマイズしたら良いんだろう?
4. あと具体的に移民政策で問題が発生していない国の過去や現状はどのような感じになっているかを知りたい。
気が向いたら自分で調べるかも。何か疑問点を解決するような情報や意見があったら教えてくれると嬉しいです。
【ネタバレ感想】
Pluralityの考え方を多くの人に知ってもらう。
それぞれ重要な概念における具体例を提示した方がいいかも。
nishio氏が作成された本の概念マップが、具体例の収集に役立つと思う。
https://nishio.github.io/plurality-concept-map/
あと書籍のマーケティングにおいて大衆 (一般的な国民) が主な購入者になるので、出版物の市場を見る限り、小学生でもわかりやすい内容に具体例を落とし込んだ方がいいかも。
参考したのはこれ: 『人類の物語 Unstoppable Us ヒトはこうして地球の支配者になった』https://amzn.asia/d/cMbaqfX
サピエンス全史はまだ上巻しか完読してないけど、子ども向けにすごくわかりやすい内容になっている。大体体感で平均的な対象年齢は高校生くらいから。読む子の読解能力や物事を理解する能力が高ければ小学生〜中学生の子も読めるかも。
この参考例は子どもにわかりやすい例を出してからY・N・ハラリ氏の解説が始まるので、ワンチャン具体例と概念の解説で上手く理解してもらえるかもしれない? (せめてPluralityのベースとなる考え方は理解してほしい)
山形浩生氏の翻訳は、自分がわからなかった箇所を英語で読み返す以外の手間が省かれてるのでマジで助かってる。出版してくれて本当にありがとうございます。
この本書でわかりにくいと感じた部分は主に自分の知識によるところが多いので (例: 「有機的なもの」を食用可能のものだと誤読する)、この分野に明るい方であるならつっかかることなく読めると思います。
追記: ここの翻訳の精度、Googleとかスマホの翻訳機能よりすごく高い。翻訳しても原文のニュアンスが損なわれてない(ように初心者は思った)。すごい。やったー!