オードリー・タンが語る「頭の中」、大人でもまねできる働き方と学び方
オードリーは常日頃から、「AI」とは人々の豊かな生活を支える「Assistive Intelligence(支援的な知能)」であるべきという持論を説いている。Assistive Intelligenceには、従来のAuthoritarian(権威主義的)なテクノロジーに取って代わる豊かな可能性がある。人が持つ感覚を研ぎ澄ますAI、あるいは力を与えるAIにオードリーはいつも高い関心を寄せている。
Assistive Intelligenceの有望な事例として、オードリーは日本のAIエンジニアである安野貴博氏が推進する「ブロードリスニング」にいま注目しているという。安野氏はブロードリスニングの特徴ついて、AIで多くの声を収集しながら「見える化」できるテクノロジーであると説いている。先に実施された衆議院選挙の際、安野氏の研究開発チームと日本テレビはX(旧ツイッター)の投稿をブロードリスニングによるAI解析を活用しながら、選挙に関連するインターネット上の声を可視化する試みを実施した。