パタン・ランゲージの実践と理論の比較分析 ー盈進学園東野高等学校の分析を通してー
パタン・ランゲージの実践と理論の比較分析 ー盈進学園東野高等学校の分析を通してー
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1.はじめに
パタン・ランゲージは、クリストファー・アレグザンダーが提唱した、人間らしい町をつくるための手法である。同氏は、パタン・ランゲージ以前に、「都市はツリーではない」という小論で、計画都市と自然都市の要素の関係性をダイアグラム化して対比し、あらゆる計画都市の貧困な要素の関係性を批判したことで一躍有名となった。さらに、それ以前の『形の合成に関するノート』では、伝統的都市において形が生成されるプロセスを解明し、現代社会に適応するための極めて数学的なデザインプログラムを提示している。『パタン・ランゲージ』は、このような経緯を経てようやく完成に至ったデザイン手法を「設計の手引書」として公表したものであるが、253 個のあいまいな言語とそれを説明する文章によって構成される、辞書のような様式で書かれており、それ以前の論理的な思考との繋がりが理解されにくかったようだ。