3.5 パタン・ランゲージの批判的継承
※要約
このセクションでは、パタン・ランゲージ(PL)理論を批判的に継承するための観点を示している。
3.5.1 パタン・ランゲージに対する批判
Dawes & Ostwald(2017)によるAlexanderの理論に対する28件の批判をレビューし、理論レベル、開発レベル、実践レベルの3つに分類している。
3.5.2 モラル・コンポーネントの再設定
PLにはAlexanderの価値観や「美」の概念が埋め込まれているが、PLとAlexanderの思想を切り離すことで、多様な価値観を表現できるようになるのではないか。
Archives: Keynote Speech to the 1996 OOPSLA Convention
PLの発展に対する仮説①
PLは単なるナレッジスキルの方法ではなく、戦略的に価値観を表現し伝達することが可能な方法である
1977年版PLとPL理論は異なり、Alexanderの考える美とは異なる「さまざまなPL」を創造可能である
3.5.3 コンテンツの更新可能性
1977年版PLは一度も更新されていないが、ソフトウェア分野ではパタンの蓄積と更新が行われている。PLの更新可能性を生かすには、パタン化の対象、更新方法、共有メディアについて検討する必要がある。
Wikipedia
PLの発展に対する仮説②
パタン化の対象、パタン更新の具体的システム、パタン共有のメディアについて自覚的になる必要がある
3.5.4 記述形式の発展可能性
パタンおよびPLの記述形式には発展の余地があり、新しいメディアやテクノロジーの特性を生かした形式の模索が可能である。
PLの発展に対する仮説③
パタンおよびPLの記述形式にはバリエーションがありうる
新しいメディア・テクノロジーの特性を生かした記述形式の発展が可能