Things We Do for No Reason™: Calculating a “Corrected Calcium” Level
- カルシウムの99%は骨に結合している
- 1%が血液中を循環している
- 血清Caの約40%はアルブミンと結合している
- より少ない割合で乳酸およびクエン酸と結合している
- 残りは遊離体のイオン化カルシウムとして循環している
- カルシウムは多くの基礎的細胞内および細胞外機能を持っている
- 生理学的カルシウムの恒常性は副甲状腺ホルモンおよびビタミンDによって維持されている
- 循環しているイオン化カルシウムの量は総血漿カルシウム濃度よりむしろ血漿カルシウムの多くの生物学的影響を決定している
- 生物学的に有効なカルシウムを測定するのがゴールドスタンダードであるにもかかわらず、イオン化カルシウムの直接かつ正確な測定値を得るのは大変である
- その結果として、より簡単に測定できる総カルシウムが一般的には報告される
- アルブミン濃度の変化はイオン化カルシウム濃度に影響しない
- カルシウムは結合のために利用可能なアルブミンが少ないため、低アルブミン血症は理論的に結合カルシウム濃度を減少させ、総カルシウムの減少につながるべきである
- したがって患者の総カルシウム濃度はイオン化カルシウムが正常であっても低く見えるかもしれず、低カルシウム血症の誤った診断や低カルシウム血症の程度の過大評価に繋がる可能性があるさらに、より低いカルシウム濃度は高カルシウム血症患者における正常カルシウム血症の誤った報告や高カルシウム血症の程度の過小評価の可能性がある
- 一般的に使用される補正式は低アルブミン血症が悪化するにつれて正確でなくなる(アルブミン濃度の低下とともにカルシウムのアルブミンへの結合率は上昇する*8)
- Payneらの式はその後ろ向き研究で支持されなかった
- 補正されていないカルシウム値は生物学的に有効なカルシウムをより正確に評価する
- より確実なカルシウム値が臨床転帰に影響する場合、イオン化カルシウムを測定すべきである
- 重症患者や、既知の副甲状腺機能低下症や他のイオン化カルシウムの混乱がある患者において未補正のカルシウム濃度に関係なくイオン化カルシウムを評価すべきである