「おじさま、お早うございます。」
「あ、お早う、好いご機嫌らしいね。」
「こんなよいお天気なのに、誰だって機嫌好くしていなきゃ悪いわ、おじさまも、さばさばしたお顔でいらっしゃる。」
「こんなに朝早くやって来て、またおねだりかね。どうも、あやしいな。」
「ううん、いや、ちがう。」
謎の慣用表現のようで、全然慣用表現ではなさそう。
蟹科といい、室生犀星の中では、というかこの蜜のあはれの中では蟹と虫歯が密接なのだろうか。