Learning is shaped by abrupt changes in neural engagement
Jay A. Hennig, Emily R. Oby, Matthew D. Golub, Lindsay A. Bahureksa, Patrick T. Sadtler, Kristin M. Quick, Stephen I. Ryu, Elizabeth C. Tyler-Kabara, Aaron P. Batista, Steven M. Chase & Byron M. Yu
Nature Neuroscience (2021) Published: 29 March 2021
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Fig. 1 Byron M. Yuラボで良く使われているタスク8方位のcenter-out task.カーソルの動きはスパイク列のパターンによって実験者が自由に設定できる(BCI mapping).ブロック1とブロック2ではBCI mappingを変更する.
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Fig. 2 各ターゲットについてブロック1での平均活動パターンを原点に,最も分散が大きくなる方向をとってneural engagement軸とする(a,b,c).ブロック2での活動パターンをneural engagement軸に射影した時の値をプロットすると,実験スタート時や実験の切れ目,BCI mappingの変更時に急激に値が増加する(d,e).またneural engagement値は瞳孔径の変動と相関するので覚醒度やinternal stateを反映するものと考えられ(f,g),分散説明率も高い主要な活動パターンである(h).また,脳活動由来でなく手の動きでカーソルを動かした時も,実験のスタート時や手の動きとカーソルの動きが回転した時もneural engagement値の急激な上昇がみられた.
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Fig. 3 neural engagement軸正の方向の活動をカーソルの動きに変換すると,ターゲットによってはターゲットへの速度を高めるもの(T+)や下げるもの(異なる方向を示すもの,T-)もある.
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Fig. 4 T+,T-に分けて,ブロック2の最初のトライアルのneural engagement値の分布を求めると差はなかった.→両方ともneural engagement値は上昇する.
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Fig. 5 ブロック2のT+ではトライアルが進むごとにneural engagement値は下がっていき0付近になる.T-でもneural engagement値は減少していくが,最終的に負の値になる(c).瞳孔径の変動はT+/-変わらず(d).ターゲットへの速度はT+/-両者とも最終的には同じ程度まで上昇するが,T+のほうがピークに到達するまでが早い(e, f).
T+のneural engagement方向はターゲットへの速度を高める方向で最終的にneural engagement値が0付近になるのにどうしてターゲット方向への速度が速いまま維持できているのか?という疑問が生ずるが,それに対する答えがFig. 6
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Fig. 6 neural engagement軸はブロック2におけるカーソルの速度に関与する成分(output-potent)と関与しない成分(output-null)に分けられる(a).T+ではoutput-null成分が徐々に0に漸近し,ouput-potentは高いまま維持される一方,T-では両者とも負になっていく(b,c).T-は学習に時間がかかる原因はpotent,null両方とも変化しなければならないこと故なのかもしれない(d)
感想
脳は変えるべき活動パターンの成分まで分かるのか!と驚き.ブロック1のスタート時でもneural engagement値が高いのはなぜ?と思うかもしれないが,ブロック1のBCI mappingがintuitve mapというサルの自発活動パターンからカーソルを操作しやすいようなmappingを得ていることが理由だと思われる.なんとなく求め方は想像つくが,神経活動操作によって学習を促進させて言実験ではくわしい求め方を知っておくのは大事かもしれない.