語学に役立つTips
my単語帳の音声がどう作られているか、そのシステム構成と課題に触れている記事です。とても分かりやすく解説してあるので、興味ある方はぜひ読んでみてください!
それでは今回はPenguin.iconが入社した後、新たに語学にチャレンジする際に心掛けたTipsを紹介したいと思います。
はじめに
私は昨年7月にバックエンドエンジニアとしてmikanにジョインしましたが、「語学アプリを今後作るのであれば、自分自身も何か語学で新しいことにチャレンジしよう!」と思い立ち、入社後に初めて中国語の検定試験(HSK4級)に挑んで合格しました。 HSKとは中国政府が認定する中国語能力試験で、中国語でHanyu Shuiping Kaoshi、汉语水平考试の略です。1級から6級まであり、級が大きくなるにつれて難易度が高くなります。(2022年12月現在、6級が最高難度) このうち今回受験した4級は「中国語を母語とする者と流暢に話せる」とされるレベルで、要求される単語数は1,200単語程度です。リスニング・読解・作文の3技能を測り、TOEICと同じく試験問題は全問中国語です。初学でこの4級を受験される方は一定数いるようで、入門者向けの級と言えると思います。
私はオフライン会場での受験でしたが、オンライン受験形式(HSK IBT)も用意されているようです。 https://gyazo.com/3e378feea792e4664dd89f6d8f6cce48.20
(HSKの級別難易度。公式サイトより引用。)
私の場合の勉強時間は1日30分で、勉強期間は5~6ヶ月程度です。一般には留学や海外赴任を目的に、1日1時間以上で半年~1年で取得を目指すケースが多いようです。
この時に実践した、色んな語学に共有して使えるコツ・効率の良い学習方法を共有できればと思います。
経緯
そもそも今回、なぜ中国語を選んだかというと
もともと日本語の漢字が好きで大学時代勉強していた・その影響で中国語にも興味を持った
普段の生活や仕事で情報をググる際、中国語の記事がヒットすることが多くなったので多少読めるようになりたかった
将来を見据えた時、語学による選択可能なキャリアの幅が広がる
あたりが挙げられます。
(が、一番は「好きで興味を持ったから」という理由で、これが語学を続ける上でもとても大事なんじゃないかと思っています。)
なお、普段mikanを使って英語学習していたため今回は"英語を使って中国語を勉強する"というチャレンジもしました。
詳細はTipsにて後述します。
学習する際にやったこと・Tips
今回まったくの未学習(中国語は你好: こんにちは、谢谢: ありがとうしか知らなかったレベル)からスタートし、下記を実践することでHSK4級を取得しました。
同じく新しい言語を未学習の状態から取り組んだり、ブランクはあるけど過去の語学内容を思い出したいという方にも参考にしていただけたら嬉しいです!
1. 意図的に学習時間を削る
私の場合、普段フルタイムで働いているためもともと学習時間に多くを割けませんでした。
そのため「1日30分まで」とタイムリミットを設定して30分を超えないように勉強することで、意識的に時間効率を上げるようにしました。
例えば学習時間が1日2時間であればその時々で面白い情報をかい摘む脱線した時間も取れそうですが、今回は"30分"と設定したことでそうした脱線した時間は取らず、その期間で学習すべきと判断したことにフォーカスしました。
これには勿論デメリットもあり、語学をやる際には脱線が醍醐味だったりもするので、その人にとっての「何を目標としてどうやりたいか?」に左右されるところかなと思います。
2. 単語は毎日少しつづではなく、大量に繰り返し触れる
これは大学受験時代にも実践していましたが、例えば毎日20単語をやるのではなく、100~200単語を一気に学習するというサイクルを数日おきに繰り返す、という方法です。
人間には忘却曲線というものがあり、「ついこの間覚えた単語はまだ覚えているけど1週間前に覚えたばかりだった単語は忘れちゃう」という事は多いと思います。
毎回大量に・繰り返し同じ単語に触れる方法だと最初は中々覚えられずキツいのですが、2度目・3度目になってくるとだんだんと見慣れた単語になってくるので記憶に定着しやすい実感があります。
3. 単語は単独で覚えず、例文ごと覚える
多くの場合、単語はそのコトバ単体で使われるケースは少なく、文の要素の1つとして使われますが、なるべく例文ごと覚えてしまうことで、その文章での単語のニュアンスや文章での使われ方も一緒に覚えられて効率が良かったです。
普段日本語で生活していても「あれ何て言ったっけ」とその単語を忘れてしまった時、そのモノが使われる時・場所をイメージして思い出すようなパターンが多いと思います。これと同様に、その単語がどういった使われ方をするのか例文でイメージを持っておくことで、いざ忘れても例文を手がかりに思い出しやすくなります。
4. 例文はシャドーイングを徹底する
単語・例文を学習する際、必ずやっていることにシャドーイングがあります。 これは音声を聞いてから、そのすぐ後に"同じ音声を発音する"という学習方法で、「もとの音声をマネして、影(= シャドー)のように追いかけて発音する」ことからシャドーイングと呼ばれます。
"聞く"と"発音する"を同時にあるので慣れるまでは少し大変ですが、リスニング・スピーキング・語彙力を同時に鍛えることができて効率が良いのでよく実践しています。
↓の動画を見るとイメージがつきやすいと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=LR_Qt3_9AYE
5. 余裕があれば、英語を使って別言語にチャレンジする
これは学習に余裕があればなのですが、個人的にもやって良かったと思える方法でした。
私の場合、学習にあたりHello Chineseというアプリを使っていましたが、この言語設定を英語にした上で英語の解説動画を使って中国語の勉強をしていました。ゲーミフィケーションや1セッションあたりの学習量の調整が上手く、入門者にとってとても良いアプリだなと思います。 https://gyazo.com/e1b6fcdc7486f7168930a697d2e0296f
(Hello Chineseのメインコースを走破した時のスクショ。語学の新しいチャレンジが一区切りついたこのタイミングで受験を決めました。)
主なメリットですが
マイナーな言語であれば日本語の教材や記事がそもそも少ないが、英語だとアクセスできる教材が多くなる
日常的に英語を使っていないのであれば、副次的に英語の良いトレーニングになる
英語文化圏の視点から、その言語の国・地域との文化の違いに触れられる
あたりが挙げられます。
特に、中国語を勉強する中で英語に対しても抵抗感が少なくなったのは嬉しかったことの1つです。
具体的にどう学習したか
学習時間を1日30分に限定させると話していましたが、実際の内訳としては
前日触れた単語の復習に10分
新単語学習に15分
スピーキングテストに5分
といった感じで進めました。
Hello Chineseでは新規単語の学習のほか、既に学習した単語を復習・これまで学習したレッスンの発音チェックのためのスピーキングテストがあり、このアプリを中心に上記ルーティンを毎日回します。
特にスピーキングテストでは多くは単語ごとに発音が正しいかをテストしてくれるため、下記の赤字のように正しく発音できなかった単語は出来るようになるまで繰り返し発音しました。
今回受験したHSKではスピーキング自体は技能としては測られませんが、スピーキングテストはリスニング対策にもなるだけでなくその表現をより身につけやすい学習方法だと思うので積極的に取り入れています。
https://gyazo.com/eb04bd57ba68be2d613ef25a7d2f92bf
(Hello Chineseのスピーキングテストのスクショ。単語別で正しい発音が行えているかどうかを判定してくれている。)
レッスン中は流れる例文と同じ発音を繰り返すようにシャドーイングしたり、学習中に出てきた例文をマルっと覚えてみたりと上記のTipsを取り入れています。一方、ただルーティンだけを回し続けても飽きてしまいがちなので↓のような単語・例文をひたすら流す動画を30分丸ごと費やしての(単語に大量に触れつつの)シャドーイングも時々していました。
https://www.youtube.com/watch?v=8DbkWVFbwPk
語学では色んな表現に繰り返し触れることも大事なので、1日30分の学習以外でも、朝食の前後や入浴中など、その日触れた内容を都度思い出すようにしていました。単純にその表現に接する数が増えるだけでも記憶への定着度は増す体感があるので、語学に限らず何か新しいスキルを限られた時間で身につけたい時はこうしたスキマ時間を使うのが有効かなと思います。
さいごに
いかがだったでしょうか。
普段フルタイムで働く中で語学もやるのは中々大変だという実感がありますが、興味やキャリアの幅といった人生の可能性を広げてくれるものが語学でもあると思うので、もし何か参考になっていればとても嬉しいです。
もし本記事について聞いてみたい話があったりmikanに興味を持ってもらえたら、ぜひ私や他のmikanメンバーに気軽に話しかけてみてください!
(現在デザイナーを特に募集中なので、是非お待ちしています!)