ホルマリン処理
https://gyazo.com/9d2bb1d97526aac36e4c2c18254d7f61
剖検臓器におけるホルマリン除去法の検討
第109回日本病理学会総会 ポスター
P2-281 剖検臓器におけるホルマリン除去法の検討~法令順守と低コストの両立を目指して~
ホルマリンは特定第2類物質に指定されており、管理濃度は0.1ppmである。
今回、我々は法令遵守しつつ、コストにも考慮した剖検臓器のホルマリン除去法について検討した。
材料は重量と大きさが同等の5体の全身臓器(身体・脳)とした。測定場所は全室換気装置付の部屋で、測定器具は厚生労働省指定品である理研計器株式会社製ホルムアルデヒド検知器FP-31を使用した。
水洗方法は
1.10分間流水水洗~水中に15時間放置~10分流水水洗、
2.10分間流水水洗と水中に1時間放置を7回繰り返す水洗、
3.水中に15時間放置のみ、の3つを行った。
身体臓器の結果は
1は当院の現状法で、0.055ppmであった。
2は0.025ppmとなり、1よりも半分の時間で半分の濃度になった。
3は0.245ppmであり管理濃度以上であった。
脳では1.0.065ppm、2.0.015ppm、3.0.075ppmであった。
一方、使用水量は1.420L、2.1720L、3.20Lであり、
水道料金と感染排水処理のコストは1.277円+21,000円、2.1,135円+86,000円、3.13円+1,000円であった。
今回の検証にて現状法である1が法令順守してかつ低コストであることが分かった。