好酸球性食道炎
https://gyazo.com/996a203d76fbb968be338f8fbf608047
* 厚労省好酸球消化管疾患研究班 ガイドライン(2020)ほとんどのエビデンスはD
* J Allegy
病理診断
* 好酸球性消化管疾患診療ガイド(2010)
強拡大400倍(対物40倍)1視野に好酸球が20個→15個 2015年の改訂により、欧米の基準に合わせて変更された。
nananana.icon 2018年の胃と腸(第53巻第3号)でも論文内で2010年の改訂前基準20個の記載がある。また、同じ特集の中で改訂の記述あり。指定難病センターのウェブサイト(指定難病98)では20個(改訂されていない?)。
好酸球性食道炎例の食道生検では上皮内の好酸球数は、
上部食道では平均63.3個/HPF
中部食道では平均 62.1個/HPF
下部食道では 平均 91.5個/HPF
多くの報告では有意差には至らないが下部食道の方が上部食道より浸潤好酸球数は多い
1個の生検では,生検診断の感度はわずか 55% であり,感度を 100% とするには5個の生検組織を採取することが必要
特に白斑の存在部位を生検すると好酸球が上皮内に集積した eosinophilic microabscessが得られる可能性が高い
好酸球性食道炎例の食道上皮には多数の好酸球の浸潤以外に,eosinophilic microabscess,重層扁平上皮の内腔側に近い部分への多数の好酸球の浸潤,基底層細胞の過形成,上皮乳頭の延長などが観察される.
上皮内に好酸球とともにmast cellの浸潤が多い
* 胃と腸 53(3):271-278, 2018 好酸球性食道炎の病理診断 好酸球性食道炎の診断には食道生検が必須
食道上皮に15~20 / HPFを超える好酸球浸潤
好酸球浸潤は食道に限局
浸潤する好酸球は上皮表層優位、時に集簇巣(好酸球性微小膿瘍)を形成する
上皮は炎症により浮腫を来し,時に上皮の落屑を伴う
上皮基底細胞の反応性過形成を示す
粘膜固有層の線維化や肥満細胞の浸潤を伴うこともある
食道上皮に好酸球浸潤を来す疾患は好酸球性食道炎以外にもある(GERD,カンジダ食道炎,アカラシア,好酸球性胃腸炎)
* 胃と腸 53(3):333-338, 2018 拡大内視鏡による好酸球性食道炎の画像診断 nananana.icon 生体粘膜表面からの直接観察画像あり
ECS(500-1000倍:超拡大内視鏡)で観察したEoE
超拡大観察
表層扁平上皮の核密度が上昇
分葉した2核の炎症細胞浸潤を多数認める
表層への炎症細胞浸潤は場所により密度に差がある
ECSでは上皮表層の炎症細胞浸潤を捉えることが可能である.好酸球は分葉核を持つことが多く,分葉核を持つ細胞の高度の浸潤を示すECS画像からEoEと推測ができる.
不均等に分布する好酸球浸潤に対し狙撃生検も可能
治療効果判定にも有用な可能性がある