【院ゼミ】【研究】院生との共同研究の別刷と論文誌が届きました
2021/03/24
https://gyazo.com/97e210542fd161d9fb61a4b1ceb5a3behttps://gyazo.com/0fe4c708de3cf794128d868e28492ec8
弊研究室の院生村山隆さんとの共同研究論文を日本教育工学会論文誌に採録いただき,本日その別刷と論文誌が届きました。
自分が筆頭筆者の論文を採録していただいた時よりも,正直喜びが大きいです。
この論文を作り上げていく過程において学会でも発表させていただきました。その発表を聞いてくださった高等学校英語科の先生が,「生徒に学習活動を委ねることができるんだ!」と希望をもち,そして実際に授業実践にチャレンジするとおっしゃってくださったことが印象的でした。
この先生の反応のように,この研究の成果が学校現場に役立つこと,それができた時こそが採録いただいた意味があったと言えるのだと思います。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「個に応じた学び」を保障する学習デザインが英語の音読技能の向上に与える効果について:村山隆,大島崇行,日本教育工学会論文誌,44(4),2021,pp.453-468.
<要約>
本研究では,「学習者全員が学習目標を達成することを目指し,自由に学習方略を決めることができる学び」を「個に応じた学び」と定義し,「個に応じた学び」を保障する学習デザインが児童の音読技能の向上に与える効果を調べた.
実践では,小学6年生を対象に,モデル音声を再生できるタブレット端末や音読補助教材を活用可能にする,個人・協同での学習に制限を設けない等, 学習方略を自由に選択できる環境で英語の音読練習を帯活動として行い,音読技能の変化と学習者の学びの実態を調査した.
その結果,学習者全体の音読の発音・抑揚・速度の技能が有意に向上した.また児童が O’Malley らの分類による認知ストラテジーや社会・情意ストラテジー,メタ認知ストラテジーの学習方略を自発的に用い,自らの学びをコントロールして学習する様子が見られた.
以上のことから,本研究の「個に応じた学び」を保障する学習デザインにおいては,学習者が自分に適した学習方略を主体的に決定して学びを進め,音読技能を向上させたことが明らかとなった.
#院ゼミ #研究