【読書】教育1月号を読む
2020/01/01
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かつて、教師の学びの場としての職員室が機能していました。私が就職した約20年前も忙しかったとは言え、今と比べればゆったりと時間が流れていました。私は、職員室や休憩室で、時におやつをしながら、夕飯を食べながら、そして、煙草を吸う先輩の中に紛れながら、色々と話を聞きました。そこでは子どもたちの情報交換、問題事例への対応などが語られます。その話には様々な角度からの子どもの見取りや詳細な人間関係や家庭環境が盛り込まれています。そしてその話の背景には先輩たちそれぞれの教育観があり、多くの先輩の話を聞くことで様々な見方・考え方を学ぶことができました。
Schöneは、専門家としての反省的実践家像を掲げ、そして、アージリスとともにその省察としてダブル・ヴィジョンの重要性を指摘しています。私にとって職員室・休憩室での先輩との語りの時間は、自分の見方・考え方自体を見つめ直す省察として機能していました。
しかし、残念ながら、今、あのゆったりとした時間が流れる職員室がある学校というのは、なかなかないように思われます。日々の業務をこなすことに精一杯で、喫緊の課題ではない、日常的な実践話や子どもの情報などを交換する余裕はあまりないと聞きます。
さて、この正月休みはのんびり過ごしています。今日は「教育 1月号 no888~インクルーシブと特別支援を深く知る~」を読みました。今月号も質の高い内容です。この本を読み進めながら、自分の特別支援教育観自体を問い直す自分がいました。このような本は、自分の見方・考え方自体を省察するための「メンター」として機能するようです。更に、雑誌「教育」は月刊誌であるため、定期的なメンダリングのシステムを自分自身の学びのサイクルに置くことができるのかもしれません。
と、こんなことをぼーとしながら考えた正月休みのひとときでした。
#読書