刺しゅう糸:下糸はメーカー指定のものを
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刺しゅうミシンユーザーのなかには、
まったく頓着しない方もおられますが(笑)刺しゅう糸に関してかなりこだわっているお客さまがいます。
一方、日々、仕事で刺しゅうしている刺しゅう屋さんのほうが、
それほどこだわりないように見えたりもする。
経験的に使いやすい・必要な糸を把握しているので糸の選択に迷いがないんですね。
その点、選択肢の多い一般のユーザーのほうが、
「どの糸がいい・この糸が悪い」とミシンを購入される前からたいへんくわしかったりします。
もちろん、その知識が「合ってるかどうか」はまたべつの話なのですが。
で、刺しゅう糸にこだわっているユーザーさんも、
「下糸」に関してはあまり関心をもってないように見受けられます。
手芸店や糸屋さんで「安いから」と銘柄も確認せず太巻きの糸を買いそろえていたりする。
でも、ミシン刺しゅうは「上糸と下糸のバランスで絵を見せる」もの。
神経質になる必要はありませんが、
下糸にも、上糸にかける何分の一かでいいので注意を払ってみるといいんじゃないかな。
家庭用刺しゅうミシンユーザーはメーカー指定の刺しゅう用下糸がいいのです。
たとえば brother だったらオゼキのポリエステル#60 の刺しゅう用下糸。
が設定されています。
ミシン出荷時の糸調子はこの糸で調整・設定されていますので、まずまちがいない。
業務用刺しゅうミシンは「下糸調子を調整する」ことが前提の作りになっていますが、
刺しゅうと一般的な縫製の両方をこなす家庭用刺しゅうミシンは、
「下糸調子は(できれば)調整せずに使う」ほうがトラブルが少ないのです。
一般の縫い物は「失敗したら糸を解いて縫いなおす」ことが可能ですが、
ミシン刺しゅうは縫いなおすことがそもそもむずかしい場合も多い。
縫製トラブルで制作物を台無しにしないためにも、
下糸は安心のメーカー指定ブランドをまずは使ってみてください。
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この写真は家庭用刺しゅうミシンで縫製したもの。
上の行は業務用刺しゅう機用として売られている下糸で縫製した ABCDE。
下の行が brother 刺しゅう用下糸での縫製です。
右の写真は刺しゅうの裏面。
上糸は brother 刺しゅう糸(ウルトラポス)。
もちろん糸調子など下糸以外の設定は共通です。
縫製結果がずいぶんちがいますね……。