第76回:圧力容器の応力値を手計算とCAEで比較した
第76回での未解決事項です。
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手計算
圧力容器は周方向、半径方向、軸方向の3つの応力が組み合わさった状態にある。
応力値をそれぞれ手計算してミーゼス応力でA点の値を算出する。 https://gyazo.com/c4d8539535352a71af0c16c27fe042a0
https://gyazo.com/30982f4d84becaba49a778c94946b854
https://gyazo.com/65a6a1d5c47327cd3f952f779ab0b4d8
解析設定
https://gyazo.com/0b9e6a4a3aa71aa7607aa4555ce794d8
https://gyazo.com/b5760f09c7d6d3cfb4d649209c2e2586
勉強会で応力値に差異がある点を質問したところ参加者からメッシュと拘束条件について指摘いただいた。 コンター図がまだら模様でおかしい。
正しく計算したければ6面体メッシュでシェル要素で厚み方向に4層切りメッシュを作る必要がある。
拘束条件でZ軸のみの拘束しているが通常だとモデルの位置が定まらないため拘束していない軸方向にモデルがぶっ飛ぶはず。
バネ要素で1点モデルを拘束する必要がある。
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趣味レーション界隈の方から寄せられた情報
計算事例
手計算とCAE計算の差異の原因が何か?というのが考察の対象ならば、こちらも勉強会の参加者にご紹介ください。 内圧を受ける円筒で、R/t比が10のところが、公式での厚肉と薄肉の境目でした。
材料力学の教科書を読むと、@structmeca さんがコメントしてくれたことがちゃんと記載されていますよね。
伸びている他のリプでお分かりだと思いますけど、元の資料の中の手計算で使っている式が、梁理論(特にオイラー梁)に従って導出されている式です。
R/t比が10だと板厚方向で応力が傾斜します。σrは外面でゼロになります。公式は無限に長い円筒のもので半球の蓋が胴から離れていないと違ってきます。公式と合わせるには、R/t比を大きくする、蓋をつけずに、両端のz方向変位を従属にして、両端面に蓋にかかる内圧相当の面荷重をかけます。
表面の応力が表示されるコンター図でなく、応力の板厚方向平均、つまり、板厚方向の線分上での積分を板厚で割った応力は内圧と釣り合い、公式に一致します。