9860_車いすユーザー向けの、冷蔵庫選び
車いすユーザーのキッチンを考える時、バリアフリーキッチンにするだけではなく、冷蔵庫の選択が重要なので、キッチンの計画を進めていくと、冷蔵庫の場所が重要
早めに冷蔵庫の機種を選定してもらいます。
https://gyazo.com/724d38f43821950d3765383700660b09
住まいてさんと一緒に家電量販店に出向いて、冷蔵庫の選定をお手伝いすることがあります。
hr.icon
冷蔵庫の選定条件、平面計画上での工夫を、
ひとつずつ整理してみます。
https://ootaki.info/2017/9860/02.jpg
1. ひとり分の収納量
数ある一般的な冷蔵庫は、
使えない収納が多くなってしまうだけです。
コンパクトな「170L前後」の収納量を、
選ぶ方がいいようです。
もし収納量が少ないようならば、
2台にすることになりますが。
2. 使いやすい高さに冷蔵室
車いすから使いやすい高さは、
無理なく手が届く範囲になります。
その高さに冷蔵室がある冷蔵庫は、
3ドアタイプではなく、「2ドアタイプ」になります。
ドア裏側も、大切な収納スペースです。
2ドアタイプの下段の引き出しは、冷凍室になっています。
3. 冷蔵室ドアの開閉方向
一般的な冷蔵室ドアの開閉方向は、
左側にハンドルがある「右開き」です。
平面計画を進み、冷蔵庫の場所が決まってくると、
その「右開き」ではなく、
逆の「左開き」にしたいことがあります。
コンパクト冷蔵庫では、
「左開き」の開閉方向は、とても少なくなります。
https://ootaki.info/2017/9860/02.jpg
左側の大きな冷蔵庫は、左側がハンドルの「右開き」です。
右側の小さな冷蔵庫は、「つけかえどっちもドア」を、
「左開き」にしました。
4. 冷蔵室ドアが全開できること
食料品を出し入れするためには、
冷蔵室ドアに膝がぶつかってしまうので、
冷蔵室ドアを全開する必要があります。
冷蔵室ドアは、約135度位開くので、
冷蔵庫の脇がすぐに壁になっていると、
ドアを全開することができません。
冷蔵庫は食器棚より奥行きが大きいので、
キッチンの隅に置くことが多いのですが、
その場所では使いにくくなってしまいます。
5. ドア開閉時の体の場所
冷蔵庫からものを出すとき、
冷蔵室ドアを開けてから車いすを横付けするので、
冷蔵庫の左右にスペースが必要になるのです。
バリアフリー住宅の、新築にしてもリフォームにしても、
平面計画を進めていくと、冷蔵庫の場所が重要になります。
https://ootaki.info/2017/9860/03.jpg
この冷蔵庫は、右開きタイプしかありません。
冷蔵庫の隣りが、パソコンカウンターになっています。
心配していた冷蔵庫の音も小さく、気になりませんでした。
6. 冷蔵室ドアを開けやすくする工夫
ドアを開けやすくするために、吸盤で取っ手をつけました。
https://ootaki.info/2017/9860/04.jpg
冷蔵庫の側面が見えない様に、集成材の側板で隠しました。
側板は冷蔵庫の奥行きより小さくしたので、
冷蔵庫のドアが全開できます。
7. 家族が多いときは2台並べることも
家族が多いときは、冷蔵庫を2台並べることもあります。
大容量の家族共有の冷蔵庫の脇に、 もう1台を置きました。
置く場所はすでに決まっていて、
冷蔵庫の右側からアクセスしたい、
冷蔵室ドアは、「左開き」にしなければなりませんでした。
https://ootaki.info/2017/9860/05.jpg
これ位の大きさの冷蔵庫だと、「右開き」だけが多いのですが、
この冷蔵庫は冷蔵室ドアの開閉方向を、自由に付け換えられる、
「つけかえどっちもドア」になっています。
このお住まいでは「左開き」とし、ドアは右から左に開きます。
https://gyazo.com/78203134ce1646b1a6122b43a41cdefb
住まいてさんと一緒に家電量販店に出向いて、冷蔵庫の選定をお手伝いすることがあります。
hr.icon
9861_車いすユーザーの「洗濯機」選び.icon