9748_マンションのユニットバス、最低限のバリアフリーリフォーム
住まいてさんは20代の男性で脊椎損傷の、車いすユーザーです。購入したばかりのマンションを、バリアフリーリフォームしてから引っ越すことになりました。浴室は「1416タイプ」のユニットバスでゆったりとしており、最低限のバリアフリーリフォームをしました。
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車いすユーザーの住まいてさんが、入浴する手順は、
まずは車いすから、洗面室の床に腰を下ろします。
そして、座った状態のまま両足を伸ばし、浴室へと入っていくのですが、
既存の浴室ドアは片開きドアでしたので、開閉のためのスペースが大きく、
浴室へ入った後、浴室ドアを閉めるのが困難でした。
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通常、ユニットバスのドアは、交換できるものではありませんが、
ユニットバスメーカーが特別に対応してくれ、ドアを交換できました。
『引き戸にはできない』とのこと、一般的な『折れ戸』にしました。
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折れ戸には、「段差あり」のものと「段差なし」のものがありますが、
リフォームで対応できるのは、「段差あり」のものだけでした。
1cm程の気になる段差ができましたが、住まいてさんの方で、
バスマットを敷くなどの、対応してもらうことになりました。
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『どうにかして、浴槽に入れないのか』との、ご依頼でした。そこで、
浴槽の上に、バスボード(座ることのできる樹脂製の板)を置きました。
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バスボードは、たくさんの既製品があるのですが、
このお住まいの浴槽の形状は、半円状の特殊でしたので、
既製品のバスボードが使えず、特注製作をしました。
幅は浴槽のカーブの形状に合わせ、
たっぷりと座れるように、奥行きは40cmにしました。
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問題は、浴室の洗い場からバスボードへ、どうやって上がるかでした。
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住まいてさんと、シミュレーションしたところ、
「L字型の手すり」を壁に取り付ければ、上がれることがわかりました。
そのため、このL字型の手すりの「縦の部分」は、
一般的な取り付け方とは、左右反対となっているのです。
実はこのように、手すりの「縦の部分」は奥が深いのです。
ですが、この方法で、どの方もうまくいくとは限りません。
車いすユーザーの住まいてさんは、「20代の男性」で腕力があり、
だからこそできた、入浴方法なのです。
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バスボードに座った姿勢です。L字型の横部分は低めにしてあります。
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バスボードから浴槽に入った姿勢です。
バスボードがこれ以上大きいと、浴槽に入りにくくなってしまいます。
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風呂ふたを閉めると、こんな様子です。
右側の1枚がバスボードなのです。